創成科学研究科(工学系)の山本修一教授が化学工学会学会賞を受賞しました
創成科学研究科(工学系)の山本修一教授(*生命医工学センター長)が化学工学会学会賞・池田亀三郎記念賞を受賞し、化学工学会第82年会(3月6日(月)、芝浦工業大学豊洲キャンパス)において表彰され、「バイオクロマトグラフィー分離工学に関する研究」と題する受賞講演が行われました。
同賞は化学工学に関する優れた研究を行い、学術上特に大局的に顕著な業績のあった個人に贈られる賞です。山本教授は抗体等のタンパク質バイオ医薬精製のためのクロマトグラフィー分離精製プロセスとその理論的体系化の重要性にいち早く着目して、生体分子の移動現象と固定相との相互作用を考慮した独自のクロマト機構モデルを構築しました。分離機構の推定を可能にする ”Yamamoto model” は、操作変数の合理的決定にとどまらずタンパク質の構造解析にも応用することが可能であり、世界中のバイオ関連企業のバイオ医薬精製プロセスで、その有用性が実証されています。現在では、迅速プロセス開発から、プロセス解析、さらには新規分離剤開発において山本教授のモデルが国内外で活用されています。この度の受賞は、山本教授がこのように生物分離工学分野を国際的に牽引してきた功績が学界・産業界から高く評価されたものです。
* 山口大学生命医工学センター(YUBEC:Yamaguchi University Biomedical Engineering Center)
表彰の様子 受賞講演の様子