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大学院創成科学研究科化学系専攻の北村仁さんと平岡英憲さんが第60回化学関連支部合同九州大会において優秀研究発表賞を受賞しました

(令和5年7月25日掲載)

 

 大学院創成科学研究科(工学系)博士前期課程化学系専攻2年の北村仁さんと平岡英憲さん(共に中山研究室)が令和5年7月1日(土)に北九州国際会議場で開催された「第60回化学関連支部合同九州大会」においてそれぞれ優秀研究発表賞を受賞しました。

 北村さんが受賞した研究テーマは、「2電子移動二酸化マンガン正極の充放電挙動に与える鉄イオン添加効果」で、水系亜鉛負極二次電池用の二酸化マンガン正極に関する研究です。本研究は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業により得られたものであり、水系電解液に酢酸バッファーと鉄イオンを添加することで、高エネルギー密度での可逆な充放電に成功しました。鉄イオンは放電反応においてレドックスメディエーターとして機能していると考えられます。

 今回の受賞について北村さんは、「この度はこのようなすばらしい賞を頂き大変嬉しく思います。発表の際は様々な分野の方と議論でき、とても有意義な時間となりました。今回の受賞を励みに、今後の研究活動を行っていきたいと思います。」と述べています。

 平岡さんが受賞した研究テーマは、「ポリオール合成した鉄-ニッケルタングステン酸化物のアルカリ水電解活性」で、グリーン水素製造のためのアルカリ水電解の触媒開発に関する研究です。本研究は、株式会社トクヤマとの共同研究であり、ポリオール還流条件下でタングステン酸化物骨格にニッケルと鉄を原子レベルで複合化すること、あるいは鉄タングステン酸化物をニッケル基板に自己析出させることにより、酸素発生反応に対して優れた活性と耐久性をあわせもつ触媒の合成に成功しました。

 今回の受賞について平岡さんは、「この度はこのような賞を頂戴し、大変嬉しく光栄に思います。今回の受賞を励みに、本触媒をグリーン水素製造のためのアノード電極として実用化できるよう、より研究活動に励みたいと思います。」と述べています。

 

  • 受賞した北村仁さん
  • 受賞した平岡英憲さん
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