器官病態内科学(旧 内科学第二)
器官病態内科学(旧 内科学第二)
教授名 | 佐野 元昭 |
講座メンバー | 岡村 誉之, 吉賀 康裕,望月 守,澁谷 正樹,内海 仁志,大野 誠,藤村 達大,末冨 建,宮崎 要介,福田 昌和, 石口 博智, 小室 あゆみ, 中村 吉秀, 民谷 正輝,名和田 隆司, 小林 茂樹,山本 健, 奥田 真一, 福江 宣子 |
医学科担当科目 | 循環器病態系,自己開発コース,修学論文テュートリアル,AMRA,臨床実習 |
大学院担当科目 | 器官病態内科学特論Ⅰ,器官病態内科学特論Ⅱ |
附属病院診療科 | 第2内科 |
居室 | 臨床研究棟4階 |
TEL | 0836-22-2248 |
FAX | 0836-22-2246 |
ninai@yamaguchi-u.ac.jp |
講座の紹介
【循環器内科】
当院循環器内科では、24時間体制で急患や重症患者を受け入れ、最先端の低侵襲カテーテル治療を行っています。
急性心筋梗塞に対しては、迅速な救急カテーテル治療(Primary PCI)を実施し、心原性ショック患者にはIMPELLAなどの機械的補助循環を活用することで救命率向上を図っています。
さらに、光干渉断層法(OCT)を用いて冠動脈内を詳細に評価し、病態把握と治療方針の決定を行い、再発予防に努めています。
重症大動脈弁狭窄症に対する経カテーテル的大動脈弁植込み(TAVI)は、専門施設として認定を受けており、安全かつ効果的な治療を提供しています。加えて、僧帽弁閉鎖不全症に対する経皮的僧帽弁接合不全修復術(M-TEER)や奇異性脳塞栓症再発予防を目的とした卵円孔閉鎖術、ならびに心房細動による塞栓症予防のための経カテーテル的左心耳閉鎖術(WATCHMAN)も積極的に取り組んでいます。
不整脈治療においては、頻脈性不整脈に対してカテーテルアブレーションを行い、心房細動や難治性不整脈に対して3Dマッピングを効果的に使用することで高い治療成績を収めています。また、徐脈性不整脈にはペースメーカー、致死性不整脈に対しては植込み型除細動器(ICD)、重症心不全に対しては心臓再同期療法(CRT)を導入するなど、最先端のデバイスを用いた治療を行っています。
さらに、心臓植込み型デバイス感染に対しては経静脈リード抜去術を実施しており、幅広いい医療ニーズに対応しています。
このほか、肺高血圧症や心アミロイドーシスなどの難病・稀少疾患に対しても、専門的知識と高度な医療技術をもって、患者さん一人ひとりに寄り添った治療を提供しています。
【腎臓内科】
当院腎臓内科では、集中治療を必要とする重症例を含む、さまざまな腎疾患の患者さんを幅広く受け入れています。各種血液浄化療法を積極的に導入し、治療に取り組んでおります。
特に、近年増加傾向にある慢性腎臓病に対しては、糖尿病や高血圧などの基礎疾患に応じた専門的介入を行い、腎機能の維持および予後の改善を目指しています。
また、腎疾患の予後に大きく関わる循環器系の合併症については、循環器チームと密接に連携し、迅速かつ的確な対応を行う体制を整えています。
腎炎やネフローゼ症候群に対しては、腎生検による正確な診断をもとに、患者さんの病態に応じた個別化治療を実施しています。免疫学的アプローチを含む最新の治療法を取り入れ、これまでの知見と臨床経験に基づいた確かな医療を提供しています。
さらに、膠原病や血管炎に起因する腎疾患においても、当科は豊富な治療経験を有しており、患者さんに寄り添った医療を提供しております。
【膠原病・臨床免疫内科】
膠原病は、自己免疫の異常によって発症し、皮膚、筋肉、心臓、腎臓、肺など、全身のさまざまな臓器に影響を及ぼす全身性疾患です。かつては主にグルココルチコイド(ステロイド)による治療が中心でしたが、近年では生物学的製剤や細胞内シグナル伝達阻害薬といった新しい治療薬が臨床に導入され、患者さんの生命予後や生活の質(QOL)の大幅な改善が期待できるようになりました。
当科では、これらの治療法を積極的に診療に取り入れ、個々の患者さんに適した治療を提供しています。
膠原病は多臓器にわたる影響を及ぼす疾患であるため、循環器内科、腎臓内科、臨床免疫内科の3部門が緊密に連携し、日常的に情報共有や相談が行える体制を構築しています。この協力体制により、全身の病態を総合的に診る視点を持った臨床医の育成にも力を注いでいます。


