国際総合科学部と上海电机学院がGPBLを実施しました
2025.10.16
2025年3月、山口大学国際科学部は、上海电机学院とグローバルプロジェクト型課題解決研究(GPBL)に関する協定書(MOU)を締結しました。本取り組みは、国際総合科学部がこれまで展開してきたプロジェクト型課題解決研究(PBL)の枠組みをさらに発展させ、国際的な視点と協働を組み込むことで、活動の範囲を地域から世界へと広げるものです。
GPBLは、2023年に当時の杉井学学部長によって提案され、現在の上田真寿美学部長の全面的な支援のもと推進されています。本取り組みは、海外の学生を研究、フィールドワーク、プロトタイピングなどの活動に積極的に参画させ、国際的に意義のある成果を生み出すことを目指しています。
GPBLを全面的に導入するには多くの課題があるため、2025年から試行を開始し段階的に進める予定です。その第一歩として、クルッツ・クリスチャン講師(ビジュアル・コミュニケーションデザイン)の指導のもと、既存のデザイン系PBL活動の一環としてパイロットプロジェクトを立ち上げました。このプロジェクトでは、両大学が共通して活用できる包括的なスキル評価の枠組みを構築することを目的としました。
その一環として、6月にはクルッツ講師が4名の学生を率いて上海电机学院を訪問し、「国際デザイン月※」に参加しました。現地では、国際総合科学部の卒業プロジェクトのテーマと整合するデザインワークショップに参加しました。その後、9月16日から18日には、張婷(Zhang Ting)准教授をはじめとする上海电机学院の学生が国際総合科学部を訪問し、協働を継続しました。滞在中、張准教授は「現代中国デザイン史(1949年〜現在)」に関する非常に充実した講義を行い、両大学の学生はデザイン思考に関する複数の講義と実践的な活動を通じて交流を深めました。
また、この訪問では、両大学間の協力を更に発展させるための意見交換も行われました。本プロジェクトの第1段階は2026年2月まで継続し、今後も協力体制を更新及び拡大していく予定です。
※「国際デザイン月」とは、毎年6月から7月にかけて、上海电机学院にて開催される一連の学術的な活動であり、世界各地から招かれたデザイナーが講演やワークショップを行い、経験を学生と共有することで、学生が現代的かつ国際的なデザインの視野を育むことを目的としています。