2025.10.31

国際総合科学部研究生の藤井直子さんが、2025年6月27日（金）〜29日（日）の3日間、札幌市立大学で開催された、日本デザイン学会第72回春季研究発表大会において、「地域コミュニティの共同的富に着目した脱成長コミュニズムの模索〜広島県呉市蒲刈町における蜜柑を通じたコミュニティの可視化とシステミックデザインによる分析〜」の研究発表でグッドプレゼンテーション賞を受賞しました。

本研究は指導教員である坂口和敏准教授のもと、地域おこし協力隊として移住した広島県呉市蒲刈町内の地域コミュニティに着目した研究成果となります。具体的には、蒲刈町の特産品である蜜柑の栽培過程から収穫後における、地域コミュニティ内での循環作用を可視化しています。共助的関係性と、自然共生的な関係性を有するコミュニティをシステム的に捉えることで、マルチスピーシーズなコミュニティの在り方を分析しようとしたものです。また、システミックデザインにおける可視化手法は未だ確立されておらず、関係性や包括性を重視した可視化と、状況によって関係性の変わる有機的システムの可視化に対する課題を提起しました。このように、デザイン学における新たな知見やオリジナリティと、現地での実体験を起点に研究を推進しようとする姿勢を評価いただきました。

日本デザイン学会　受賞者一覧　https://jssd.jp/11189