山口大学医学部 医学部

泌尿器科学(旧 泌尿器科学)

泌尿器科学(旧 泌尿器科学)

教授名 白石 晃司
講座メンバー 平田 寛,磯山 直仁,廣吉 俊弥,中村 公彦,小林 圭太,岡 真太郎,藤井央法,清水 宏輔
医学科担当科目 腎・尿路病態系,男性生殖器病態系,自己開発コース,修学論文テュートリアル,AMRA,臨床実習
大学院担当科目 泌尿器科学特論Ⅰ,泌尿器科学特論Ⅱ
附属病院診療科 泌尿器科
居室 臨床研究棟8階
TEL 0836-22-2275
FAX 0836-22-2276
Email surol@yamaguchi-u.ac.jp

講座の紹介

 泌尿器科とは,副腎,腎臓,尿管,膀胱,尿道などの後腹膜臓器および精巣,前立腺などの男性性腺疾患に対して,主に外科的治療を行なう専門性の高い分野です。高齢化に伴って,前立腺癌,膀胱癌や腎臓癌が増加し,排尿障害を有する患者さんも増加しています。ロボット支援手術(da Vinci)の導入により前立腺癌を中心に癌の根治性のみならず低侵襲性と機能温存の両立を図っております。当科の特徴は全国的にも珍しく、泌尿器科のほぼすべての分野を専門分野としてカバーしていることです。前立腺癌、腎癌および膀胱癌については、はロボット手術による前立腺全摘、腎部分切除術および膀胱全摘などを積極的に行っております。腎臓病については蛋白尿や血尿の精査として、腎生検を行い、必要あればステロイドパルス療法や免疫抑制剤等を用いた治療を行っています。末期腎不全に対しては、腎代替療法として、血液透析および腹膜透析を患者さんの状況に応じて選択し、可能であれば腎移植を積極的に行っております。腎移植症例数は中国地方で最多で、北九州地区の症例も担当することもあります。男性不妊症に対しては、顕微鏡下精索静脈瘤手術や閉塞性無精子症の対する顕微鏡下精路再建を積極的に行い、新たな術式の開発も行っています。当科発の非閉塞性無精子症に対するホルモン療法は、世界的にも認められ、無精子症治療のブレークスルーを起こしました。また尿道下裂や膀胱尿管逆流症などの小児専門病院で行われがちな治療も数多く施行しております。いずれの分野も,ユニークな治療・診断法として国内外から注目されています。そのほかにも,女性に特有な尿失禁や膀胱瘤などを治療する女性泌尿器科についても多くの手術実績をあげています。

 研究面では,オンコロジー領域については、各種癌におけるロングノンコーディングRNAの解析を行うことで、病態の理解のみならず、診断や治療のマーカーの探索を行っています。腎領域については、腎移植や腎部分切除時には腎臓が虚血再灌流傷害に曝されます。その腎障害メカニズム解明と薬剤を用いたその回避という臨床に則した研究を行っています。男性不妊領域については、ヒト精巣組織を用いたシングルセルトランスクリプトーム解析や培養ライディッヒ細胞を用いた病態下でのテストステロン分泌に関する研究を行っています。特殊な培養器具を用いた「人工精巣」の開発に着手しています。すべての研究分野で次世代シーケンサーを用いた網羅的な遺伝子解析を基本とし、in vitroおよびin vivoの実験を適宜導入しています。

 これらの疾患に対して現在行なわれている治療,診断の改良および疾患発生原因を解明するために,得られた治療結果を正しく理解し,臨床的分析および分子生物学的手法を用いて研究することを理念の一つに挙げ,外国との継続的な交流を盛んに行っているのも当分野の特徴です。また毎年国際学会でも多くの発表を行っております。

 泌尿器科の特徴は,臨床面においても研究面においても、非常に分野が広いことです。各人が最大の力を発揮できるように適材適所の臨床および研究業務に携わることで、医局員は多忙ですが充実した生活を送り、多くの患者さまへ私たちからの最大の知識と技術が還元できるよう日々努力しております。アットホームな雰囲気でオンとオフの切り替えをしっかりするところです。興味のある方は,是非ホームページをご参照ください。

集合写真
手術風景
実験室風景
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