高齢者心不全治療学講座
高齢者心不全治療学講座

教授名 | 小林 茂樹 |
講座メンバー | 小林 茂樹 |
医学科担当科目 | 循環器病態系(心不全、弁膜症) |
大学院担当科目 | 器官病態内科学特論Ⅱ |
附属病院診療科 | 第二内科(循環器内科) |
居室 | 医明館8階 |
TEL | 0836-85-3212 |
FAX | 0836-85-3216 |
skoba@yamaguchi-u.ac.jp |
講座の紹介
本講座は、2022年4月に、器官病態内科学講座(第二内科)関連寄附講座として山口大学医学部に設置されました。本講座では、日本人の高齢化に伴う心不全パンデミックに対応すべく、急性期から回復期・慢性期の包括的心不全治療および心不全研究の推進を目指しています。
主な活動内容
1.山口県における高齢者心不全に対する多職種連携を介した心臓リハビリテーションの整備・推進
循環器病対策推進基本計画に則り県行政との連携のもと、急性期型基幹病院と回復期・慢性期型病院、かかりつけ医が密接な連携をとれるようにし、積極的に回復期早期からの心臓リハビリテーションを図る体制を構築する(図1)。
2.高齢者心不全に対する心臓リハビリテーション、薬物療法を含めた包括的医療ができる人材の育成 (図1)
3.心不全の病態解明および新たな心不全治療法の開発に関わる研究
器官病態内科学講座(第二内科)では、1)心筋筋小胞体膜上に存在する心筋型リアノジン受容体(RyR2)からの拡張期Ca2+漏出が心不全、致死的不整脈を発症すること、2)悪性高熱症の特効薬であるダントロレンは、RyR2にも特異的に結合しカルモジュリン結合親和性を高めることで4量体構造を安定化させ、Ca2+漏出を防ぎ心不全・致死的不整脈の発症を抑制すること(図2)、を報告してきた(Circulation 2000;102:2131-6., Circulation 2003;107:477-84., Circulation 2005;111:3400-10., Circulation 2008;117:762-72., J Am Coll Cardiol 2009;53:1993-2005., Circ Res 2010;106(8):1413-24., Communications biology 2020;3(1): 714-714., Circ: Arrhythmia and Electrophysiology 2022:15(10):e011220.,Biochem Biophys Res Commun 2023;29;642:175-184., J Mol Cell Cardiol. 2023;178:36-50.)。本講座では、これらの独自の研究を発展させ、心不全・致死的不整脈治療の開発だけでなく、Ca2+制御による包括的な生活習慣病治療法の開発の推進も併せて行うことを目指す。

