国立大学臨床検査学系博士後期課程優秀賞受賞
2025年3月に本学大学院医学系研究科保健学専攻博士課程を修了した三浦大輔さんが、国立大学臨床検査学系博士後期課程優秀賞を受賞しました。この賞は、国立大学臨床検査技師教育協議会(国臨教)が臨床検査学領域における大学院博士後期課程の活性化を目的に、2016年度に創設した賞です。国臨教の加盟大学で博士後期課程に在籍する臨床検査技師免許取得者を対象に、その研究における優秀な成果を表彰するものです。
三浦さんの研究では、通常の超音波検査診断装置の微細血管の解像度に着目。肝臓をスキャンすることで得られる断層像データを集積し重ね合わせ、血管の細さや屈曲具合など肝内血管の立体的形態の可視化に成功しました。それを基に肝内血管の形態的特徴をスコアリングし、初期の肝線維化も発見しうる新しい評価指標を論文で発表しました1)。さらに、AIによる解析を行い、その結果、AIは中等度以上の肝線維化の拾い上げに有効であるという解析結果を論文で発表しました2)。
通常の診療で使用する汎用型超音波検査装置を用いて慢性肝疾患における線維化ステージを評価できる点が臨床に応用しやすいことから、今後さらに研究を進め、将来的な臨床での実用化が期待されます。
三浦大輔さん、おめでとうございます!
- Ultrasound in Medicine & Biology.50(7), 2024
- BMC Medical Imaging. 25(8), 2025

