国立大学法人 山口大学

本学への寄付

山口県立防府高等学校のSDGsをテーマとした総合的な探究の時間に本学の16名の教職員と大学院生が出前講義で協力しました

 

 令和4年9月26日(月)、本学の16名の教職員(うち講師14名)と大学院生が、山口県立防府高等学校で出前講義を行いました。
 今回の出前講義は、同校の2年生を対象とした「総合的な探究の時間」に、SDGs(持続的開発目標)の17のゴールのいずれかをテーマとし、グループに分かれて探究活動を行う過程で、本学教員の研究テーマに関連した講義と、所属する学部・研究科・コースの紹介などを行った後に、各グループの選んだSDGsのテーマについて、具体的な探究方法にアドバイスをすることを目的としていました。
 各グループが選んだテーマは様々でしたが、特に多くの生徒がSDGの1(貧困をなくそう)、2(飢餓をゼロに)、3(すべての人に健康と福祉を)、5(ジェンダー平等を実現しよう)、10(人と国の不平等をなくそう)、14(海の豊かさを守ろう)などに関心を持ちました。
 「貧困・飢餓と格差」(SDG 1, 2, 10)をテーマに選んだグループでは、地域のフード・ロスをなくすための地産地消の取り組み、防府市にある子ども食堂の活動、障がい者の雇用と賃金格差、先進国と発展途上国の教育水準の格差の現状と課題を探り、高校生として何ができるかを考えていきたいとの発表がありました。
 「健康と福祉およびジェンダー平等」(SDG 3, 5)を選んだグループでは、山口県の少子化の現状と周産期医療、子育てにおける性役割の変遷とこれからのあり方についての講義があり、さらに、健康と福祉ではダイエットの影響や食生活、がんの早期発見に向けた検診のあり方等、ジェンダー平等の実現では男性の育児休暇取得促進について、お互いの性を尊重した関わり、世代間での性別意識の違いがもたらす影響等、各班の課題解決にむけたあり方について講師からの指導を受けました。
 「産業と技術革新」(SDG 9)を選んだグループでは、農業という産業を維持していくために必要な考え方を中心に講義が行われ、さらに探究活動を行うために必要なブレインストーミングや因果ループ図などの分析手法についての指導がありました。
 また、外国に滞在中の教員はリモートでの講義(SDG 11、住み続けられるまちづくり)を行い、学生たちが選んだ地震と防災のテーマについて、防災マップの紹介や自治体の災害情報の収集手段について指導しました。学生は津波の発生を想定した避難方法の検証、避難時の幼児やペットへの対応などについて熱心に質問していました。
 その他のテーマを選んだグループにおいても、本学教員は、学生たちがSDGsを身近な問題として捉えられるように熱心に講義を行い、探究方法について指導・助言を行いました。
 本学は、新しい出前講義のモデルとして、SDGsをテーマとした総合的な探究の時間などを対象として、地域の高校などからの要請に積極的に応えて参ります。

 

本学講師氏名 所属 出前講義テーマ
富本 幾文 経済学部 国際協力講座 SDGsと山口県の課題,あるいは私たちにできるSDGsへの貢献
戸部 郁代 大学院医学系研究科(保健学専攻)
母子看護学講座
「産む」ということ,「生まれる」ということ,「育てる」ということ
原田 拓馬 教育学部 学校教育講座 教育問題のメカニズム・研究方法
稲光 正子 大学院医学系研究科(保健学専攻)
病態検査学講座
水環境と健康について
山田 守 大学院創成科学研究科(農学系学域) 微生物のストレス応答、新規グリーンエネルギー生産技術開発
大岩 隆明 経済学部 国際協力講座 SDGsゴール8:働きがいも経済成長も
杉井 学 国際総合科学部 国際総合科学科 生物はどうやって生きてるの?
白石 レイ 大学院創成科学研究科(工学系学域)
感性デザイン分野
世界の社会住宅をデザインする!
荊木 康臣 大学院創成科学研究科(農学系学域)
生物資源環境科学分野
農業とSDGs
種市 豊 大学院創成科学研究科(農学系学域)
生物資源環境科学分野
新しい流通と農業の未来
太田 岳洋 大学院創成科学研究科(理学系学域)
地球科学分野
気候変動で増加する土砂災害
関根 雅彦 大学院創成科学研究科(工学系学域)
社会建設工学分野
干潟自然再生の取り組み
山本 浩一 大学院創成科学研究科(工学系学域)
社会建設工学分野
インドネシアの泥炭火災と地球温暖化
西山 慶司 経済学部 国際協力講座 公共管理×公共経営×SDGs -「他人ごと」から「自分ごと」へ-

 

 


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