山口大学農学部 農学部

本学への寄付

月刊農学部長 第66号

月刊農学部長 第66号

12月 Xmas cityにある大学

今年もクリスマスシーズンのライトアップが各地で行われています。山口大学の正門でも恒例のLEDによるイルミネーションが見られます。10年ぐらい前から始まったと記憶していますが,年々少しずつアイテムが増えているようです。写真は今年から(?)登場したサンタクロースとトナカイが乗っている汽車の電飾です。運転手はヤマミ―のようにも見えます。トナカイがそりを引いてサンタクロースがやって来る旧来のイメージとは異なりすぎて,もはや何を意図するのかわかりませんが,綺麗で楽しければOkなのが日本のクリスマスです。汽車の向こう側に小さく見える雪だるまを正面から撮影したのが左下の白枠の写真です。こちらは数年前から登場しているキャラクターですが,今年は周辺の電飾がグレードアップして,とてもきれいな雪だるまになっています。

私は30年ほど前に,アメリカ北部の都市で2回クリスマスを過ごしました。12月に入ると多くの民家が賑やかに電飾を施し始め,住宅地が昼間のように明るくなっていたのを思い出します。電飾された家をバスで巡るツアーも企画され,気に入った家を投票するコンペティションも行われていました。カトリック系の信者が大多数を占めるその街でも,クリスマスは“とにかく楽しく明るく過ごしましょう”という雰囲気だったように思います。日本では宗教的な背景を持たない場合が多く,ただきらびやかな装飾が批判されることもありますが,あまり難しく考える必要はないのかもしれません。

改めて写真を眺めてみて,2点疑問が湧いてきました。1つ目は,電飾された汽車を直接撮影した絵よりも路面の水溜りに写った汽車の方がシャープできれいに見える点です。専門家でないのでよくわかりませんが,水溜りが散乱光を吸収した結果,LEDライト本来の色と形が網膜に正確に届いている様に見えます。湖面に写った山の風景写真がとても美しく見えてSNS映えするのには,そんな秘密があるのかもしれません。

もう一つは,写真の左上に浮かび上がる「XMAS CITY」の文字についてです。“12月、山口市はクリスマス市になる”という大胆なキャッチコピーを山口市が採用した背景については,2年前の月間農学部長(42号)で書きましたが,クリスマスの略が“X”なのは何故でしょう?ネットで検索してみると,「XmasXChrist(キリスト)+mas(ミサ、礼拝、祭礼)という表記で,ギリシャ語で「キリスト」を表す単語の頭文字がXであることに由来する」と教えてくれました。何でもすぐに調べられる便利な時代になりました。その代償として,“考えるor覚える”必要が無くなって,どんどん頭が劣化しているような気がしています。

みなさん明るく楽しい冬休みを過ごしてください。そして,元気よく2024年をスタートしましょう。

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