新任教員紹介(経営学科・土井准教授)

皆さん、こんにちは。2025年10月に着任した土井貴之です。専門は財務会計で、「株式会社簿記」と「会計学2」を担当いたします。
財務会計には、契約支援機能と意思決定支援機能の二つの役割があります。契約支援機能においては、経営者が株主や債権者などの利害関係者に対し、契約の履行状況を報告します。一方、意思決定支援機能では、投資家の意思決定に資する情報を提供することが求められます。
現在、私は財務会計を歴史的な視点から研究しています。皆さんが1年次に学んだ(複式)簿記は、日本では明治期に西洋から導入されたものです。明治以前には、三井家などの豪商たちがそれぞれ門外不出の「和式帳合(日本固有の簿記法)」を独自に開発し、財産管理や損益計算を行っていました。和式帳合の精緻化や複式簿記の導入と発展の過程について当時の資料をもとに考察することで、財務会計の本質的な役割を再認識するとともに、今後の財務会計のあるべき姿について示唆を得られると考えています。
職業会計人コースの学生はもちろん、簿記・会計の教育者を目指す方、簿記や会計、歴史に興味のある方は、ぜひ気軽に声をかけてください。一緒に学び、考えていきましょう。
(経営学科・土井)