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大学院創成科学研究科化学系専攻の野尻貴樹さん(西形研究室)が第69回有機金属化学討論会にてポスター賞を受賞しました

(令和5年11月1日掲載)

 

 2023年9月27日、大学院創成科学研究科化学系専攻博士前期課程1年の野尻貴樹さん(西形研究室)が第69回有機金属化学討論会ポスター賞を受賞しました。有機金属化学討論会ポスター賞とは、大学院生あるいは30歳以下の企業の方のポスター発表を対象に、特に注目に値し優秀とみなされた発表に対して贈呈されるものです。
 受賞対象となった発表題目は「新規環状ホウ素化合物を用いるアミノ化反応の開発」で、有機ホウ素試薬を、炭素官能基の立体障害を使うことにより、その反応性を制御できるのか、またアミノ化反応に適用できるのかを追求した研究内容です。野尻さんは、当該研究室にて、2010年にノーベル化学賞を受賞した「鈴木-宮浦クロスカップリング」用の新しいホウ素試薬の開発を行っています。有機ホウ素試薬の反応性は、今から20年近く前に、主に電子的な効果を使うことで達成されていました。それ以来、この分野で著しい発展はありませんでしたが、野尻さんは立体障害型保護基という新しいコンセプトで本分野に革新をもたらす有機ホウ素試薬の開発に成功し、その業績が評価されこの度の受賞に至っています。
 本学は今後も学生の研究活動の支援に努めてまいります。

受賞者の野尻貴樹さん

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