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大学院創成科学研究科化学系専攻の田中沙樹さんが日本海水学会第75年会のポスター発表において学生優秀賞を受賞しました
(令和6年7月3日掲載)
大学院創成科学研究科(工学系)博士前期課程化学系専攻2年の田中沙樹さん(中山・吉田研究室)が、令和6年6月26−27日に沖縄科学技術大学院大学で開催された「日本海水学会第75年会」ポスター発表において学生優秀賞を受賞しました。
対象となった研究テーマは、「積層二酸化マンガンを使った海水からのヨウ素回収・脱着プロセスの開発」です。ヨウ素は、近年注目されているペロブスカイト型太陽電池の主原料でもあり、今後、世界的な需要増が見込まれる貴重な元素です。現在は採取箇所が限定されていますが、水圏に広く分布しているため、海水中の微量ヨウ素を多くの共存物質から分離回収できればヨウ素生産に大きく貢献できると期待されます。
研究では、二酸化マンガンナノシートと界面活性剤分子層を交互に積層させた複合材料を合成し、海水からの選択的なヨウ素回収が可能であることを見出しました。さらに、回収後に外部回路から電場を与えるとヨウ素が脱着し、初期状態に戻ることが分かりました。
今回の受賞について田中さんは、「この度は美しい海に囲まれた沖縄でこのような賞を頂戴し、大変嬉しく思います。発表の際には海水研究に携わる方々からアドバイスを頂き、とても有意義な時間になりました」と述べています。
田中さんのますますの活躍を期待するとともに、本学は今後も学生の研究活動の支援に努めてまいります。