山口大学工学部 工学部

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第7回時間防災学セミナーを開催しました

(令和6年7月9日掲載)

 

 2024625日(火)、WEBにて「第7回時間防災学セミナー」(地域レジリエンス研究センター主催)が開催され、大学、民間企業、その他一般から256名が参加しました。
 セミナーでは、秋田大学大学院理工学研究科助教の田口岳志氏が、秋田県の地形・地質・気象の特徴と降雨の傾向、秋田県における近年の洪水被害の状況、秋田県雄物川流域で時間防災学の視点で行われた古文書調査と地層採取による洪水痕跡調査結果について講演しました。
 秋田県の洪水被害状況については、特に2023年7月に発生した豪雨による内水氾濫で秋田市内が冠水した状況が動画を交えて詳しく紹介されました。
 雄物川流域の古文書調査では、大仙市古文書解読ボランティアの協力を得ながら大仙市古文書アーカイブスの資料を調査し、「災害史」だけでなく日記などの「生活史」からも災害記録を読み取る作業を行ったことが具体例を交えて紹介されました。古文書調査から得られた情報をふまえて選定した調査地点では、柱状の地層サンプルを採取できるハンディジオスライサーを用いて堆積物を採取し、地層構成、粒度特性、顕微鏡観察を行うとともに、木片などの炭化物試料の放射性C14年代測定を行い、調査結果から一連の洪水痕跡を整理できたことが紹介されました。古文書と地層調査による洪水履歴を対比することで、過去の洪水履歴を知る手掛かりとなることが示され、時間防災学の視点を知る貴重な機会となりました。

 

【講演内容】

講師:田口 岳志 氏(秋田大学大学院理工学研究科 助教)

講演題目:「時間防災学の視点で読み解く秋田県雄物川流域の洪水痕跡について」

 

地域レジリエンス研究センター防災・減災グループ

HPhttps://ds0n.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~cldpm/index.html

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