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大学院創成科学研究科(工学系)循環環境工学分野の佐伯隆教授が産業標準化事業表彰(経済産業大臣表彰)を受賞しました
(令和7年11月14日掲載)
大学院創成科学研究科(工学系)循環環境工学分野の佐伯隆教授が、令和7年度産業標準化事業表彰(経済産業大臣表彰)<規格開発・認定・認証部門>を受賞しました。本表彰は、日本産業規格(JIS)や国際規格の策定、及びそれに関連する適合性評価活動等、産業標準化の推進に貢献した個人や組織を顕彰することを目的としたものです。佐伯教授は、流体を配管内で効率よく混合できる静的流体混合装置に関する研究や、添加剤によって流体輸送の輸送動力の省エネルギーが可能な抵抗低減効果の応用に関する研究を、企業との共同研究として推進してきました。これらの研究成果は、これまで学術論文として発表し、特許も取得してきましたが、その成果を広く社会に認知させ、利用してもらうためには、公正な規格の提示が不可欠であるとの考えから、それぞれの研究テーマに関するJIS(JIS B 8702:2018年8月公示、JIS B 8703:2025年5月公示)の制定に着手しました。いずれも経済産業省主管の「新市場創造型標準化制度」に応募して採択され、(一)日本規格協会のご支援のもと、佐伯教授が原案作成委員会の委員長を務め、試験方法の検証試験を山口大学で実施する等、JIS作成に積極的に関与しました。今回の受賞は、同制度を利用して2件の規格を制定し、新市場創成と事業拡大に貢献した功績が高く評価されたものです。
表彰式は、令和7年10月21日に東京都内で行われ、表彰状と記念品が授与されました。佐伯教授は「基礎研究も大事ですが、実用化研究や特許取得、標準化等、社会実装を見据えた取組を積極的に行うことは、大学の社会貢献を進めるうえで、大事なことであると考えています」と話しています。
なお、佐伯教授は本受賞以前にも、流体輸送の省エネルギー技術の応用研究に対し、平成21年に環境大臣賞を受賞しています。
本学では今後とも活発な研究活動を推進してまいります。
