器官病態外科学(旧 外科学第一)
器官病態外科学(旧 外科学第一)

教授名 | 濱野 公一 |
講座メンバー | 濱野 公一,美甘 章仁,桂 春作,田中 俊樹,鈴木 亮,藏澄 宏之,竹本 圭宏,村上 順一,末廣 晃太郎,原田 剛佑,上野 耕司,佐村 誠,田中 裕也,竹内 由利子,溝口 高弘 |
医学科担当科目 | 消化器病態系,循環器病態系,呼吸器病態系,自己開発コース,修学論文テュートリアル,AMRA,臨床実習 |
大学院担当科目 | 器官病態外科学特論Ⅰ,器官病態外科学特論Ⅱ |
附属病院診療科 | 第1外科 |
居室 | 臨床研究棟2階 |
TEL | 0836-22-2260 |
FAX | 0836-22-2423 |
surg-1@yamaguchi-u.ac.jp |
講座の紹介
当講座は昭和20年に開講し、平成14年より5代目の濱野公一教授が主宰しています。現在医局員は112名であり、学内に27名、学外の関連病院に85名が勤務しています。当講座では、「優れた臨床外科医を養成することを主眼とするとともに、社会人としても常識を備えた全人的教育」を教室開講以来のモットーとしています。当講座は総合外科の形態を今も維持しており、心臓班、血管班、呼吸器班、消化器・一般外科班、小児外科班で構成されています。山口大学が地方大学であり、県内には第一外科の関連病院が多く存在するため、それらの関連病院を維持し、地域医療を展開していくには、外科学全般をカバーする必要があるからです。また昨今では、医療体系があまりにも細分化された結果、専門分野間のギャップが社会問題化し、プライマリ・ケアの重要性が声高に叫ばれています。このような現況において、当科は前述の通り外科学臨床の全てを網羅しており、「プライマリ・ケアから専門分野へと一貫した臨床外科医養成の場」として、絶好の環境を備えています。単科で外科学会の専門医を修得できる科は、日本広しといえど、多くはなく貴重と考えております。
また当講座では臨床はもとより研究活動も活発に行っております。当講座の特徴としては、臨床講座でありながら基礎研究を主に行う研究班を設け、専属のスタッフを配置していることです。研究班は、医学部出身のみならず、バックグラウンドが異なるメンバーから構成されています。その分、自分自身で思いつかなかった視点からアイディアを得ることができ、お互いにプラスの作用が働いています。また、当講座は、ラボと臨床との距離が近く、トランスレーショナル(橋渡し)研究や臨床検体を用いた研究を行うことができ、研究を幅広く展開することが可能な環境になっています。具体的には当科と消化器内科学講座はセントラル硝子株式会社との共同研究により、難治性皮膚潰瘍治療や肝臓再建部治療促進など組織再生治療に用いられる細胞シートを開発し、より安全で大量生産可能な利便性の高い製品の実用化を目指しています。また、現在15件の科学研究費受託研究が進行中で、その他にも幾多の競争的外部資金を獲得しています。心臓血管外科領域では、経静脈投与が可能な虚血性心疾患に対するエクソソーム治療法の開発、大伏在静脈グラフトに長期開存をもたらす周囲脂肪組織の血管保護作用に関する研究、腹部大動脈瘤におけるステントグラフト留置後の縮小メカニズムの解析などの基礎的,臨床的研究を精力的に行っています。呼吸器外科領域では肺がん組織の分泌エクソソーム内分子の網羅的解析による新規バイオマーカーの開発を行っています。消化器外科領域では細胞シートを用いて、消化管縫合不全予防や術後膵液瘻(仮性動脈瘤予防)の新規治療開発など、臨床へ直ちにフィードバックできる研究を中心に行っています。


