国立大学法人 山口大学

本学への寄付

教育学部 学校教育教員養成課程 情報教育コース


 山口大学教育学部学校教育教員養成課程情報教育コースでは、ディプロマ・ポリシーに掲げる人材を養成するために、共通教育科目及び専門科目を体系的に編成し、教育課程・教育内容、教育方法及び学修成果の評価についての方針を以下に定めます。

1.教育課程・教育内容

 情報教育コースの教育課程を構成する授業科目は、「共通教育科目」とそれ以外の「専門科目」に大別されます。教育課程の概要は以下のとおりです。

【1年次】「共通教育科目」、「教職や教科に関する基礎的な科目」により学士としての教養と学校教育に関する基礎知識を身に付けます。また、1年次から学校体験を取り入れた授業を履修することで、教職に関する意識付けを促します。

【2・3年次】「教科に関する科目」、「教職に関する科目」を履修することで、「教育の情報化」、「教科指導に関する専門知識」、「教職に関する専門知識」を身に付けます。 また、教育実習(基本)に参加し、基本的な授業構成力、授業実践力を身に付けます。

【4年次】「卒業研究」を履修することで、課題を発見し解決する能力を養います。また、「応用実習」と「教職実践演習」を履修することで、これまで習得してきた知識・能力について振返り、教職に関する総まとめを行います。

 なお、履修においては、本人の希望により、「高等学校・中学校基礎」と「小学校基礎」のどちらかの履修方法を選択します。「高等学校・中学校基礎」を選択した場合は、高等学校教諭一種免許状(情報)と中学校教諭二種免許状(数学)を取得して卒業することになります。「小学校基礎」を選択した場合は、小学校教諭一種免許を取得して卒業することになります。また、履修方法を工夫することで、これら以外の免許も取得できる場合があります。

 情報教育コースの専門科目は以下の1~7の科目群に分類されます。

  1. 「情報科学系科目群」は、情報科学の基礎理論やコンピュータの仕組みなど、ICTに関わる知識を習得するための科目群で、ディプロマ・ポリシーの「教育基盤力」、「論理的思考力」、「ICT活用力」に対応します。
    【構成科目】「情報通信ネットワーク」、「情報科学概論」、「情報処理言語I・II」など
  2. 「基礎数学系科目群」は、情報科学の基盤をなす基礎的な数学の知識を身に付けるための科目群で、ディプロマ・ポリシーの「教育基盤力」、「論理的思考力」に対応します。
    【構成科目】「集合論I・II」、「幾何学I」、「解析学I」など
  3. 「情報教育・メディア系科目群」は、小中高の接続性を踏まえた情報教育、情報技術を活用した学力向上や課題解決型教育を教育現場で推進できる力を養うための科目群でディプロマ・ポリシーの「教育基盤力」、「ICT活用力」、「課題解決力」に対応します。
    【構成科目】「学習メディア活用演習」、「教育コンテンツデザイン」、「視覚伝達デザイン」など
  4. 「小学校の教科に関する科目群」は、小学校の教科の内容に関する科目群で、ディプロマ・ポリシーの「教育基盤力」に対応します。
    【構成科目】小学校の「教科に関する専門的事項」分野開設科目
  5. 「教育実践系科目群」は、実際の学校現場等での活動やその振返りが中心となる科目群で、実践的指導力を養うことを目的としています。「教育基盤力」、「課題解決力」、「協働力・コミュニケーション能力」、「教員として求められる資質能力」に対応する科目群です。
    【構成科目】「情報科授業実践基礎演習」、「介護等体験実習」、「教育実習」など
  6. 「教職に関する科目群」は、教員として求められる資質能力を養うための科目群で、「教職の意義」、「教育の基礎理論」、「教育課程と指導法」、「生徒指導・教育相談・進路指導」に関係する科目を含みます。これらの科目は、ディプロマ・ポリシーの「教員として求められる資質能力」に対応します。
    【構成科目】「教育の基礎的理解に関する科目」、小学校、中学校及び高等学校の「各教科の指導法」及び「道徳、総合的な学習の時間等の指導法及び生徒指導、教育相談等に関する科目」分野開設科目
  7. 「卒業研究」は、ディプロマ・ポリシーの「教育基盤力」、「課題解決力」、「協働力・コミュニケーション能力」に関連します。

2.教育方法

  1. 学生の主体的学びを推進するために、初年度からの学校体験、教育実習等を通した実践的教育を行います。
  2. 協働性を育むために、グループワーク、課題探求型学習、少人数教育を取り入れた授業を行います。
  3. 2年次より、ディプロマ・ポリシーの「教員として求められる資質能力」に関する「自己評価シート」を作成し、学生自身が常に自分自身を振り返り、学び続ける姿勢を養うようにします。具体的には、この自己評価シートを元に定期的に指導教員が面談を行い、「教員としての資質能力向上」へのアドバイスを行います。また、山口大学能力基盤型カリキュラムシステム(YU CoB CuS:Yamaguchi University Competency-Based Curricular System)」により示した「教員として求められる資質能力に関するディプロマ・ポリシーの事項」と「教職に関する科目」との定量的対応関係を基に自己評価シートを分析し、それを学生による自己評価と比較することで、それ以降の履修に関する指導を行います。

3.学修成果の評価

  1. 試験・レポート等に基づき、学修成果の到達度を厳格に評価します。
  2. 演習・実習での活動内容・成果物等に基づき、実践力や協働力・コミュニケーション能力に関する学修成果の到達度を評価します。
  3. 4年間の学修成果は、4年次までの履修科目と「卒業研究」及び学外で行う「教育実習(応用)」と「教職実践演習」によって、総括的に評価します。
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