国立大学法人 山口大学

本学への寄付

理学部 生物学科

 

 山口大学理学部では、次のことを目標とし、数理科学科、物理・情報科学科(物理学コース・情報科学コース)、化学科、生物学科、地球圏システム科学科(地域環境科学コース・環境物質科学コース)の5学科において、それぞれディプロマ・ポリシーとカリキュラム・ポリシーを掲げ教育を行っています。

  • 幅広い教養と自然科学分野の専門知識を身につける。
  • 物事に対し論理的な考察ができ、柔軟な発想ができる能力を身につける。
  • 基礎科学の分野に限らず、応用的な分野でも社会に貢献できる能力を身につける。

1.科目配置

  1. 共通教育科目における教養コア系列、一般教養系列、専門基礎系列理系基礎分野の科目では、各自が高等学校卒業までに得た知識・技能をもとに、社会に出た後に最低限必要となる汎用的技能、多文化・異文化に関する知識及び理系の基礎知識を身に付けます。自然科学について広く知り、データサイエンスの素養及び数量的スキルの基本的な能力を身に付けさせます(DP1(1)、DP1(3)、DP2(2))。
    また、専門科目における理学部共通基礎科目及び生物学以外の専門分野の学科専門教育科目では、生物学以外の他の専門分野の知識の一部を身に付けさせ、広い視野で自然科学の事象を眺める態度を身に付けさせます(DP1(1)) 。
  2. 共通教育科目の英語系列、専門科目の学科専門教育科目における英語科目では、将来、国際的な活躍をする上で必要な英語の基礎能力などのコミュニケーション・スキルの素養を身に付けさせます(DP2(1))。
  3. 1年次から3年次前期には、専門科目として動物・植物及び微生物を対象とした生物学全般及び細分化された専門領域の科目を配置し、生物学領域の基礎・専門的知識を体系的に身に付けさせます(DP1(2)ア)、DP1(2)イ))。
  4. 1年次には共通教育科目として、さらに2年次から3年次前期には専門科目としてデータサイエンス教育科目を配置し、情報リテラシー、統計学や機械学習の基礎を学ばせ、データサイエンスを生物学に活用するための基盤を身に付けさせます(DP1(3))。
    さらに、生物学領域特有の生物データを管理・処理・分析する上での専門知識、その中に隠れている関係性を見つけるための方法論を身に付けさせます(DP1(2)イ)、DP2(3))。
  5. 1年次から3年次前期には、アクティブ・ラーニングを実践します。2年次後期から3年次後期の学科専門教育科目の実験科目においては、「自らの専門分野となる生物学」として1年次から3年次前期に学修した講義で身に付けた知識をもとに実験科目を履修することで、生物学分野で必要とされる基本的な実験・解析・分析技術を身に付けさせるとともに、主体的な学修に取り組み、研究の背景や展望を理解し推察する論理的思考力を育みます(DP2(4))。
    また、問題点を自ら発見し、解決する総合的な学習経験を行い、問題解決力(DP2(5))を育みます。また、一部の実験ではグループ学習を通してチームワークで物事を進める能力も身に付けさせます。(DP3)。その中で、自然現象を定量的に捉え、数理モデル化や定量的解析を行い、解析結果の可視化・説明を行える数量的スキルを養います(DP2(2))。
    2年次後期から3年次後期には、学科専門教育科目において演習科目を配置し、生物学の専門的知識をもとに、英語で書かれた生物学領域の専門書や論文の輪講を行い、生物学の専門知識の理解度を高めるとともに(DP1(2)ア))、読解力・文章表現力・プレゼンテーション能力を身に付けさせます(DP2(1))。
  6. 3年次後期には、研究グループに所属し、少人数体制で行う学科専門教育科目の演習及び実験を配置し、特定の生物学領域の専門的知識の理解を深め、主体的な学修に取り組み、研究の背景や展望を理解し推察する論理的思考力及び問題解決能力を身に付けさせるとともに、上級生と課題解決を実践し、チームワーク力及び創造的思考力を養います(DP1(2)イ、DP2(4)、DP2(5)、DP3、DP4)。
    さらに、実験では、専門領域に必要とされる解析法の数量的スキルを高めます。(DP2(2))
    また、意欲の高い学生に対しては、「課題解決型教育科目」に実習科目を配置し、学生は自ら学修計画を立て、課題解決に向けた主体的な学びを実践し、教員が計画の修正や学生の自主的な学びに積極的に関わって指導しながら進めていく過程を通して学生に課題解決のプロセス及び問題解決力の育成を目指すとともに、社会的責任や倫理観を持って仕事を進める能力を身に付けさせます(DP2(5)、DP3)。
  7. 4年次には、教員の指導のもとで課題解決型教育科目の「特別研究」を行います。3年次までの授業科目による学修内容を統合的に用いるとともに、生物学の専門的な領域の課題解決に主体的に取り組み、論理的思考力、問題解決力を身に付けさせます (DP1(2)(イ)、DP2(4)、DP2(5))。
    この過程では、自らが行う研究内容や成果が社会に与える影響を意識しながら研究活動を行うことを通して、社会で倫理観や社会的責任を持ちながら行動する態度を身に付けさせるとともに、問題点を自ら発見し、解決する総合的な学習経験を行い、創造的思考力を身に付けさせます(DP3、DP4)。
    また、課題解決型教育科目の「文献講読」を通して、主体的な学修を深め、研究の背景や展望を理解し推察する力を養い、特別研究の成果をまとめる力を身に付けさせます(DP2(4)、DP2(5))。
  8. 理学の複数の分野を学ぶ意欲がある学生には、理学部共通基礎科目及び生物学以外の専門分野の学科専門教育科目で養った他分野への関心を基盤に、3・4年次に分野横断型プログラムをさらに履修させることで、生物学領域の分野横断教育として他の専門分野の知識の一部を身に付けさせるともに、広い視野で物事を眺める態度を身に付けさせます(DP1(1))。

2.成績評価・授業改善

  1. 講義・演習科目については、授業内レポート、小テスト、期末試験(あるいは期末レポート)などに基づき、学修成果の到達度を公正かつ厳格に評価します。
  2. 実験科目については、プレゼンテーション、実験レポートなどに基づき、学修成果の到達度を公正かつ厳格に評価します。
  3. 実習科目については、設定した目標に対する達成度と、そこに至るまでの過程(計画性、自主性)、プレゼンテーションなどに基づき、学修成果の到達度を公正かつ厳格に評価します。
  4. 特別研究については、提出された卒業論文に加え、探究する態度、探究に必要な知識・技能を修得する能力、コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力などを総合的に判断し、学修成果の到達度を公正かつ厳格に評価します。
  5. 授業科目ごとに学生による授業アンケートを実施し、その結果に基づき授業方法の改善を行っていきます。

3.学生指導・学修支援

 定期的に面談を行い、主体的な学びを実践できるように履修指導を行います。特に、単位取得状況や成績評価指標(GPA)をもとにディプロマ・ポリシーの達成度が困難な学生を早期に把握し、学生の学修方法、学修過程のあり方を具体的に指導します。

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