山口大学教育学部 教育学部
教育学研究科

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令和7年度「国際体験実習」を実施しました③(文化編)

令和7年度「国際体験実習」を実施しました③(文化編)

 

令和7年度「国際体験実習」を、202635日から16日にかけて、ベトナム(ハノイ)およびラオス(ビエンチャン)にて実施しました。

 

本実習は、国際理解選修の23年次生を対象とした隔年開講の専門科目です(他コース・選修からも参加可能)。本プログラムの中で、参加学生は様々な「文化」に触れることが出来ました。

 

食文化の違い

日々の食事を通じて、学生たちは日本・ベトナム・ラオスの三カ国間における「食文化」の共通点と相違点を肌で感じることができました。日本と両国との違いはもちろんのこと、隣り合うベトナムとラオスの間にも存在する独自の文化的差異を発見できたことは、多角的な視点を持つための大きな収穫となりました。

 

①「米文化」の多様性

日本と同様に「米」を主食とする両国ですが、その種類や食べ方には興味深い違いがあります。

 

  • ラオスの「カオニャオ」:主食は「もち米」です。現地では「ティップカオ」と呼ばれる竹編みの器に入れられた温かいもち米を、手で一口大にまとめ、おかずと一緒にいただく伝統的なスタイルを体験しました。

 

  • ベトナムの「インディカ米」:日本と同じく箸を使いますが、お米は細長くてパラパラとした「インディカ米」が主流です。日本の「ジャポニカ米」のような粘り気が少なく、現地の気候や料理に合った軽やかな味わいが印象的でした。

 

写真:ラオスのカオニャオ

 

また、米粉を用いた麺料理の比較も行いました。ベトナムの「フォー」に対し、ラオスの「カオピャック」は、生地にタピオカ粉が練り込まれているため、日本人にも馴染み深いモチモチとした食感を楽しむことができました。

写真:ベトナムの牛肉のフォー

 

写真:ラオスのカオピャック

 

②食事から垣間見られる「歴史」

かつてフランスの植民地(仏領インドシナ)であった歴史は、現代の食卓にも息づいています。ベトナムの「バインミー」やラオスの「カオチーパテ」といったサンドイッチは、現地の好みに合わせて生地が柔らかく改良されており、歴史が独自の文化へと昇華された様子を肌で感じることができました。

 

写真:バインミー

 

写真:カオチーパテ

 

両国の宗教

■ 宗教観の違い:大乗仏教と上座部仏教、および精霊信仰

両国に深く根付く仏教ですが、ルーツの違いによる対比も興味深い学習となりました。

 

  • ベトナム(大乗仏教): 中国の影響を受け、日本と同じ大乗仏教が主流です。また、ハノイ中心部では歴史的な大教会の存在から、カトリック信仰の広がりも目にしました。

 

  • ラオス(上座部仏教): 生活の隅々にまで仏教が浸透しています。一部の学生は引率教員と一緒に早朝4時半から「托鉢(たくはつ)」を見学し、僧侶が喜捨を授かる静謐な光景から、ラオスの深い信仰心に触れました。

 

さらに、ラオス固有の「精霊(ピー)信仰」についても学びました。サントン郡の村落訪問時には、健康や幸運を願う伝統儀式「バーシー」で温かく迎えていただきました。儀式の中では、健康や幸運を願ってもらいながら、「マッケーン」と呼ばれる紐を一人ひとりの手首に結び付けていただきました。

 

写真:托鉢の様子

 

写真:バーシーの様子

 

伝統的な舞踊、音楽、衣裳

 

滞在時期が38日の「国際女性の日」と重なり、ハノイ市内では伝統衣装「アオザイ」に身を包んだ女性たちの華やかな姿が多く見られました。ちなみに、ベトナムでは38日(日)の「国際女性の日」には男性から女性に、あるいは日頃お世話になっている女性に「花束」をプレゼントすることになっています。

 

ラオスでは、レストラン「タマナックラオ」にて、洗練された伝統舞踊と生演奏を鑑賞しながら、ラオス料理の神髄を堪能しました。また、JICAビエンチャン事務所の虫明悦生氏には、ラオスの伝統楽器「ケーン」を演奏していただき、その素朴で力強い音色に一同聴き入りました。

 

写真:虫明氏による「ケーン」の演奏

 

写真:ホアイホンで展示されている織物の製品

 

また、ホアイホン職業訓練所では、代々受け継がれてきた織物の精緻な技術を見学しました。地域ごとの伝統柄から現代的なデザインまで、手仕事で紡がれるラオスの手織り文化の奥深さに、学生たちは強い感銘を受けていました。

参加学生の声

国際理解教育選修(在学生)

ベトナムとラオスには共通点と相違点が多くあり、それぞれの文化の魅力を発見することができました。また、以前滞在したことのあるタイとの比較も楽しむことができ、理解を深めることができました。

さらに、食べ慣れない味付けや食材が多くありましたが、日本に帰国する頃にはそれらが恋しく感じられるようになっていました。

 

国際理解教育選修(在学生)

女性たちが一つ一つ手作業で織物を制作している様子を見学し、その繊細さと技術の高さに驚いた。また、施設内に展示されている作品の多くが実際に市場でも販売されており、身近な商品が人の手によって生み出されていることを実感した。一方で、日本人の感覚では安価に感じられる価格に複雑な思いも抱いたが、女性の社会復帰や自立を支える重要な取り組みであると感じた。

 

 

 

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