新年のご挨拶
令和8年1月5日
山口大学長 谷澤 幸生
新年明けましておめでとうございます。
令和8年(2026年)の干支は「丙午(ひのえうま)」です。「丙」は火を表しエネルギーを象徴するとされ、「午」は躍動感や行動、成功を意味します。このことから、丙午の年は活気に満ちた強いエネルギーで道を切り開き、新しい挑戦や前進に最適な一年になると言われています。
昨今の世界情勢を見渡しますと、国際的な対立や混乱など、複雑で不確実な事態が続いています。しかし、そのような中にあっても、山口大学は常に普遍の真理を求め、社会の多様なニーズを敏感に捉えながら、高等教育と先端研究を通じて地域と社会を力強く支えていく覚悟です。
教育面では、変化する時代の要請に応えるため、今年4月に「情報学部」の新設と工学部の再編を行います。
情報学部では、システム情報学、知能情報学、空間情報学、人間情報学の4分野を広く学修するとともに、分野に対応した4つのコースを設け、人間中心の価値創造力の育成や、社会の多様な課題に対応できる先端IT人材を輩出することを目指しています。
また、「工学部」において創設以来となる大規模な再編を行い、従来の7学科を「創成工学科」と「建築学科」の2学科に改組します。これにより、分野横断的に広く工学の基礎を学んだ上で専門性を深める、新しい時代のスタイルに合った教育を展開してまいります。
昨年、小中一貫校として統合した「教育学部附属光義務教育学校」、学部相当の教育課程として新設した「ひと・まち未来共創学環」、そして、文系大学院を再編した「人間社会科学研究科」では、すでに新入生を迎え順調に発展しつつありますが、今年は新生工学部、情報学部に新たな入学生を迎え、より一層の教育の充実に努める所存です。
研究面においては、昨年トップダウン型産学公連携研究拠点として認定した「ブルーエナジーセンター」や、ボトムアップで設立され、研究拠点として認定した「植物ロバストネス研究センター」を新たに研究拠点に加え、それらの活動などを通じ、山口大学での研究が新たなステージへとの進化していきます。また、研究を支えるインフラとして、常盤キャンパスと小串キャンパスに整備を進めてきた「ディープテック産業変革リノベーションハブ」も、今年度末にいよいよ完成します。ここでは、インキュベーションラボやオープンラボとしての機能を活かし、外部の方々と共創できる環境を整えています。
その他、山口県とも連携し、地域の化学産業や半導体関連技術の高度化に貢献することで、「地域産業創生」の一翼を担うことを目指しています。山口大学は、この地域共創型の「知のエンジン」としての役割も果たす研究大学でありたいと考えています。
現在、本学は第4期中期目標期間の総仕上げと、次なる第5期に向けた計画策定の重要な時期にあります。2040年には18歳人口が現在より大幅に減少することが確実となっていますが、そうした中でも、教育の質を向上させ、地域における高等教育へのアクセスを確保し、中核的な役割を果たしていく責任があります。そのために、教員組織と教育実施組織の構造を見直し、時代の変化に柔軟に対応できる教職協働体制の構築など、必要な構造改革に着手してまいります。
大学を取り巻く財政状況や環境は依然として厳しいものがありますが、丙午の年が持つ力強いエネルギーを信じ、新しい活力を生み出しながら難局を乗り越えていく所存です。
教職員、学生が一丸となり、地域や社会の皆様と共に、山口大学をさらに進化・発展させてまいりたいと考えております。
本年も、本学への変わらぬご支援とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

