国立大学法人 山口大学

本学への寄付

山口県立宇部中央高校の「SDGsに関連した総合的な探究の時間」を支援するために出前講義を実施しました

 

 2023年9月20日(水)の午後、山口県立宇部中央高校の「SDGsに関連した総合的な探究の時間」を支援するために、本学の教職員7名が出前講義を実施しました。

講師名

所 属 職 名 氏 名
大学院医学系研究科(保健学専攻) 准教授 戸部 郁代
大学院医学系研究科(保健学専攻) 助教 稲光 正子
大学院創成科学研究科(工学系学域) 教授 関根 雅彦
大学院創成科学研究科(工学系学域) 准教授 MD.AZIZUL MOSQUD
経済学部 教授 大岩 隆明
経済学部 教授(特命) 富本 幾文
【職員】施設環境部施設企画課 鳥越 薫 副課長
 講義では、生徒がグループ毎に、それぞれの選択したSDGsの各ゴールに関連した課題(問題意識)と、何故その課題に着目したのか、また今後どのように探究活動を展開する予定か、などの点について発表を行い、担当した教員からコメントや指導を受けました。
 関根教授からは、全体的な指導内容として、
(1)「やりたいことにマッチしたタイトルになっているか」
(2)「具体的な目的とそれに即した方法をとる」
(3)「目的が身の丈に合っているかを考える」
(4)「結論に対する仮説・予想を持つ」
ことが指摘されました。また、グループごとの個別のテーマに対しては、
(1)「生物多様性を守る」というタイトルと、「人とペットについて調べる」方法はマッチしているか。
(2)「宇部市が目指すべき海」は具体的で良い。他市県で行っている対策を調べるだけでなく、宇部市の特徴は何かも調べる。
(3)「海のゴミについて」は地域を具体的にイメージして考える。
(4)「海洋ごみを減らすための取り組み」は、話の中で出た「私達にできること」を意識する。
(5)「海洋汚染をなくそう」は、まずどのような海洋汚染があるか調べ上げ、ポイントを絞る。
などの指導を受けました。
 アジズル・モクスド准教授からは、総括的なコメントとして、
(1)本、インターネット、周囲の環境で検索した後、関連するトピックについてさらに探究する。
(2)ドキュメンタリー番組などを見て、現在の問題を理解するように努める。
(3)トピックについて深く考え、ブレインストーミングを行う。
(4)目的とそれを達成するための方法を見つける。
(5)問題の解決策を結論とする。
(6)想像力と健全な判断力を高めるために、できる限り実地調査を行う。
ことが指摘されました。また、個別のテーマに対しては、「ICTを活用して問題を解決することというテーマについては、ICTの助けを借りた保健/医療システムや教育の改善など、テーマをより具体的にする」などの指導を受けました。
 稲光助教からは、「全体的にまだ大枠なテーマであり、テーマの範囲内で興味のあるトピックに絞ること、探究授業の限られた時間内でまとめるために、自分たちで調査しやすいトピックを選択すること」とのアドバイスがありました。
 富本教授の受け持ったグループは課題に取り組むため、事前に宇部市新川にある「子ども食堂」を訪れ、主催者から活動状況を聞き、さらに同食堂を訪問していたユニセフの担当者からも、ここが日本でも最大規模の「子ども食堂」であることなどの説明を受け、本日の講義に臨みました。
 本学は、新しい出前講義のモデルとして、SDGsをテーマとした総合的な探究の時間などを対象として、今後も地域の高校などからの要請に積極的に応えて参ります。

 

 


TOP