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2015年12月07日

12月になりました。6日の日曜日は、幕末関係の講演会を2つハシゴしました。午前は10時30分から、山口情報芸術センターで行われた「大村益次郎?花神ふたたび?」に参加しました。花神(かしん)は確か私が高校生のときにNHK大河ドラマで放映されていて、山口が舞台でしたので、毎週かかさず見ていました。大村益次郎のことは、このつぶやきにも2回書いています(2014年9月9日2015年6月15日)。
講師の松前了嗣氏の講演を聞くのはこれで3回目ですが、幕末のできごとを分かりやすくかつ楽しく説明され、今回もその巧妙な語り口で会場を賑わせていました。特に、幕末に興味を持ち始めた初心者の方にはオススメです。今回の内容は、大村益次郎の生涯を辿っていく歴史講座でした。

午後からは、下関市立長府博物館学芸員の田中洋一氏の講演を聞くために小郡文化資料館に移動しました。講演題目は「晋作決起と内訌戦」です。晋作決起は1864年12月に起きた有名な「功山寺での決起」のことで、内訌戦とは、奇兵隊らの諸隊が萩政府軍と戦った「太田絵堂の戦い」のことです。田中氏は幕末の資料に基づいた論理的な話を展開され、とても勉強になりました。沢山新しいことを知ったのですが、幾つか挙げますと、

    • 第一次長州征討で戦争にならず穏便に済んだことには、岩国の吉川家の働きが大きい。
    • 今は周布政之助らは正義派、椋梨藤太らは俗論派といわれているが、1864年の頃は椋梨らが正義派で、周布らは因循党(過激な集団)と言われていた。
    • 太田絵堂の戦いは諸隊と萩本藩の戦いであり、諸隊が勝利したというわけではなく、支藩の長府藩や清末藩による仲裁でこの戦いが終わった。

歴史小説やテレビなどでは描かれていることも、学問として扱うと随分と違った見方があるもんだと実感しました。

さて、今年は大河ドラマ「花燃ゆ」が放映され、大学も創基200周年ということで、このつぶやきで幕末話を書いてきました。来年のネタを探さないといけません。どうしましょう?

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