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2014年4月28日

先週に引き続いて、幕末歴史ものの話から始めます。来年のNHK大河ドラマは「花燃ゆ」で、吉田松陰の妹の文(ふみ)が主人公です。文は松下村塾門下生の久坂玄瑞と結婚しますが、彼が蛤御門の変で命を落とした後に、楫取素彦(かとりもとひこ)と結婚します。

久坂玄瑞は幕末に活躍した志士として有名ですが、楫取素彦のことは全く知りませんでしたので、少し調べてみました。彼の旧名は小田村伊之助で、幕末から維新にかけて活躍したのちに楫取素彦と改名し、熊谷県令や群馬県令となります。世界遺産に登録される見通しとなった、富岡製糸場の発展にも力を注いだそうです。
先週の土曜日に、楫取素彦と美和子の墓がある防府市の大楽寺を訪れて見ました。大楽寺は、桑山のふもと、防府高校の近くにあります。私も防府市には小学生のときに3年間ほど住んでいたことがあって、よく遊んだ場所がこのあたりでした。このお寺は、防府高校出身で作家の伊集院靜氏の妻であった、女優の夏目雅子さんのお墓があることでも有名です。楫取素彦と美和子(文から改名)のお墓はここから少し離れた別の墓地にあります。来年は多くの人がここを訪れることでしょう。
楫取素彦が撰文した碑があると知り、防府市立華浦小学校を訪れてみました。私はこの小学校に4年生から6年生まで通っていました。華浦小学校の源流は、河野養哲が開いた私塾である越氏塾にあります。越氏塾は、萩明倫館よりも30数年も前にできたそうですが、1860年に山口講習堂とともに萩明倫館の直轄となります。つまり、越氏塾と山口講習堂とは兄弟校ということになります。小学校と大学、と大きな違いがありますが、越氏塾の流れを汲む華浦小学校を卒業し、山口講習堂から発展してきた山口大学に勤めていることに、私ごとですが、不思議な繋がりを感じています。
華浦小学校には、私が4年生のときにできた健脚山が残っていました。当時から古かった講堂はさすがに無くなっていましたが、礎石が記念碑とともに残されていて、懐かしく思いました。

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