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2019年3月13日

 先日は山口県主催の「第1回探究学習成果発表大会」に審査員長として参加しました。この行事は昨年度までは「山口県理数教育研究大会」として開催されてきました。2年前に山口県立の宇部高等学校と下関西高等学校の理数科が探究科に改組され、初年度入学した生徒さんが2年生になりました。その関係で、理数分野に人文社会科学分野が新規追加され、行事名も変更されたそうです。

 山口大学理学部は山口県教育庁とは常時連携をしておりますが、この大会についても理数教育研究大会の時代から審査員を派遣する形で行事に協力させていただいております。私自身も今回が5回目の審査員としての参加でした。

 当日は14件の口頭発表の他、28件のポスター発表がありました。理数分野に加え、7件の人文社会科学分野の発表がありました。理数分野の発表はどれも高校生らしい新鮮なテーマが多く、その背景には高校生の理数に対する純粋な興味が感じられました。研究手法についても高校生らしい発想で進められていたものが多く、高校生の努力の成果が現れていました。どの生徒さんも多少の緊張は見られましたが、みんな楽しそうに発表されていたのが印象的でした。研究は楽しむのが基本です。さらに、理数分野の研究発表は今までの歴史を反映し、年々洗練されてきていると感じました。生徒さんが先輩たちの発表をお手本にそれらをさらに進化させているのに加え、先生方の指導方法が確立されてきているのだろうと思います。着実に成果がでてきており、よい流れができております。

 人文社会科学分野の発表も面白いテーマばかりでした。特に、源氏物語が今でもさまざまな人に注目され、愛される理由を高校生の視点から分析していた課題研究は興味が持てました。人文社会科学分野の課題研究指導については、今からいろいろな課題が出てくることと思います。今後が期待されます。

 行事の詳しい内容は以下の山口県のサイトを見ていただければと思います。

 本学理学部では今週316日(土)に山口大学大学会館で「山口大学理学部サイエンスセッション」を開催します。毎年開催している行事で、山口県内外の中学生や高校生が集い、科学の研究発表を行います。今年度は53件の発表があり、山口県はもちろん、京都府、大阪府、島根県、福岡県、沖縄県(石垣島)からの参加があります。他県の中高生が一同に集まり日ごろの研究成果を発表し合って交流すること、お互いの刺激になり研究意欲や学習意欲が高まることが期待されます。とても楽しみです。

 

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