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2018年11月29日

 大学生や大学院生は卒業・修了後、社会に出て行きます。(日本の場合)「大学」という場所は長かった学校生活を締めくくる最後の学校です。そういう意味では大学教員は重責を担っており、「学生が社会に出た後」をイメージしながら指導をしなければなりません。理系学部では、社会に出て必要となる能力の大部分を高年次での各研究室での活動の中で身につけます。研究室での研究活動の中での教育はそれまでの大学教育の締めくくりとなる集大成です。

卒業生・修了生(OB/OG)が休暇等のときに大学・研究室を訪問してくれることがあります。大学教員にとってはとても嬉しいときです。OB/OGが今現在行っている業務、取り組んでいる課題、同僚や上司とのコミュニケーション、いろいろな話を聞かせてくれます。話を聞きながらOB/OGが学生時代だった頃を思い出し、当時私がそのOB/OGの「社会に出た後」をどうイメージしていたかを検証します。大きく間違っていなかったことが確認できたときはほっとします。そのようなときに大学教員という仕事のやりがいを感じます。

 先日、2年前に私の研究室を卒業し、現在滋賀県のメーカーに勤務しているOBの長岡さんが研究室に寄ってくれました。研究室の後輩たちにいろいろな話をしてくれ、後輩たちも熱心に話を聞いておりました。OB/OGの話は現役学生にとっては最も有効な「生きた情報」です。大学教員には今現在の企業などの「生きた情報」はなかなか語れません。私たち教員は、OB/OGが後輩学生たちに直接話をしてくれることは教育上とても助かります。

学生たちに食事をご馳走してくれるOB/OGも多いです。今も昔もそのようなOB/OGを学生たちは大歓迎します。むしろ「OB/OGが来訪する」=「食事を奢ってもらえる」だと思います。

 先日、情報科学分野の末竹教授の研究室にも今年3月に大学院を修了した山田さん(山口のIT企業)と沖田さん(大手の通信系企業:大阪勤務)がそれぞれ訪問してくれたそうです。末竹教授がとても嬉しそうにお話しされておりました。お二人は学生時代には私にも親しく話しかけてくれたりしてくれましたので、今社会で頑張っていることを聞き、私も嬉しく思います。OB/OGが卒業・終了しても気軽に訪ねてくれる山口大学理学部でありたいものです。

野崎の研究室の卒業生の長岡さん(左)と現役学生と私 末竹教授研究室の修了生の山田さん(左写真:左)と沖田さん(右写真:中央奥)
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