2020年5月11日
新型コロナウイルス感染拡大に伴い、現在、山口大学の講義はすべてオンライン方式で行われております。理学部の授業もすべてオンラインで実施中です。一部の実験・実習の授業科目については実施できていないものもあります。
山口県内の県立高校も5月24日まで休校となっており、高校生の皆さんも自宅待機中、不安感や閉塞感に押しつぶされそうな人がいるかもしれません。そのような状況の中で、山口大学理学部で地域の高校生のために何かできないかということで、広報委員長の坂口教授の発案で、オンライン出前講義を企画しました。当初は、大学のオンライン授業への対応で多忙な中、引き受けてくれる教員がいないのではないかと心配しておりましたが、若手の教員を中心に、手をあげてくれた教員が数名ありました。さらに、山口県の教育庁の協力もあり、4月30日(木)にオンライン出前講義を開催しました。
オンライン配信の都合上、聴講の定員は100名としておりましたが、講義開始直後に100名に到達してしまいました。うれしい誤算でした。当日は、地元のテレビ局も取材に訪れ、夕方のローカルニュースでオンライン出前講義が紹介されました。
当日は、生物学分野の小島助教、地球科学分野の太田教授、化学分野の綱島准教授がそれぞれの専門分野の話をしてくれました。当日は私も小島助教のカブトムシに関する話の最初だけ聴講させてもらいました。高校生が興味を持つようなお話でした。実際に講義終了後は高校生から多くの質問があったようです。
4月に入って理学部の講義室はほとんど使われておりません。たまに無人の講義室でオンライン授業の収録をしたり、ライブ中継をしたりしますが、人のいない講義室で無人の座席に向かって話をするとき、その物足りなさから、なんとも言えない寂しい気持ちになります。さらに話をするのがどうしても速くなり、予定よりも短い時間で終わります。日ごろは、学生の反応を見ながら(無言のコミュニケーションをとりながら)、理解が薄いかなと思った場合は繰り返して話すことを無意識にしていることに気づかされます。
オンライン出前講義は好評でしたので、第二弾を5月中に開催する準備をしております。次回は、数理科学、宇宙物理学、情報科学の分野のお話を配信する予定です。このオンライン出前講義は今後も定期的に開催できたらと思います。