2020年7月24日
7月23日(木:海の日),7月24日(金:体育の日)の2日間、山口大学は授業実施日でした。巷では4連休の方々も多いようですが、山口大学の学生は授業を受けています。これは、3月末からの新型コロナウイルス感染拡大の第1波の影響を受け、学年暦を組み直したためです。
その新型コロナウイルス感染ですが拡大しております。山口大学では、徐々に対応を緩め、対面授業を許可方式で徐々に実施していました。しかし、すでに報道され、本学のWEBサイトでも発表しておりますが、先週、本学学生1名の感染が明らかになりました。そのため、現在は授業がオンラインのみの状態に戻っています。(すでに感染拡大はなく安全であることが確保されたため、この措置は1週間で終わりになり、一部で対面授業が再開されます。)
この度、大学の構成員で初の感染者が出たため、私も緊急対応に関わりました。その中でたくさんの貴重な経験をし、いくつかの大切なことがわかりました。「何を今さら」というべきことばかりかもしれませんが、敢えてご紹介します。
県や市が感染情報を発表します。発表をするため、さらに感染拡大を防止し、地域の皆さんの安全確保のため、県、市の職員、保健所、職場、学校、地域等々、とても多くの方々が協力し、献身的に動いてくださっています。これについては、関係者として関わり、あらためてよくわかりました。本当に感謝です。
緊急時には、迅速に正確な情報を収集し、それを関係機関で共有することはとても大切です。特に、この度は県、保健所と本学がうまく連携し、迅速に対応して接触者の把握や検査等を実施できたと思います。山口大学の中の部署間の連携についても、もちろん反省点・改善点は多くありますが、概ねうまくいったと思います。特に、学部間で接触者把握の情報がうまく共有でき、先手を打つことができる場面も多くありました。とにかく、あいまいな情報は、さまざまなチャンネルを使って確認し、その場で正確なものにしていく作業はとても重要です。
次に、メディアの誤報やSNSの根拠のない情報に振り回されないことも大切です。当初、不正確な報道が一部でありました(大学のWEBサイトをご覧ください)。その報道は事実とは異なり感染者本人が傷つく可能性があるようなものでした。特にこの度の感染の経緯については、すでに報道等で明らかになっているとおり、感染者は被害者的な面があります。SNSの情報については、いうまでもありませんが、信ぴょう性に欠けるものも多くあります。
さらに、関係者が今、最優先することは何か(感染拡大防止と安全確保)をしっかりと共有して動くこと、とても重要です。批判等はあとでゆっくりすればよく、今、すぐにやらなければならないことを集中して遂行しなければなりません。
最後に反省点です。私たち大学教員は研究者であり、このような事態の際に、ついつい自分の専門分野のやり方に準じて考え、行動しがちです。事態を客観的に広くとらえ、瞬間瞬間でベストな対応を考えていく能力が問われます。自分自身、まだまだだと思いました。
この度は学外の関係各所の方々にはとてもお世話になったことと思います。感謝いたします。早く、新型コロナウイルス感染拡大が収束することを祈るのみです。