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2016年2月8日

私の研究室では山口市の受託研究として、瑠璃光寺五重塔がある香山公園に公衆無線LANスポットを設置する作業を行っています。増加する外国人へのサービスのため、全国の自治体で観光スポットへのフリーWifiの設置が進んでいますが、その大半は大手通信会社が請け負って行っています。この受託研究では、これとは違い、地域で自主自律的に無線LANスポットを設置する方法について研究しています。言うならば、”地産地消”公衆無線LANスポット構築の研究です。4年生の藤井里花さんの卒業研究として、電波伝搬測定などの実験を行い、昨年春から取り組んできました。

2月5日に香山公園で、設置した装置の最終動作確認を行いました。ところが、事前実験ではうまく届いていたはずの地点でも電波が検出されません。これでは無線LANサービスができなくなります。市役所の方が立ち会っていましたし、テレビ局や新聞社の取材も入っていたので、焦りました。
実験の手伝いに来ていた大学院生の松村君が「アンテナの向きが逆みたい」と言い始めました。すぐに研究室に待機している学生と連絡をとり、マニュアルをチェックしてみると、確かに逆であることがわかりました。向きを正しい方向に直してみると、ちゃんと受信ができるようになりました。最後の最後で、こういうことって起こるものですよね。とにかく、うまくいって安心しました。

当日は、中国新聞社とyab山口朝日放送が取材に来られました。新聞は翌日の5日に記事が掲載されました。テレビ取材がもう少し残っています。放送が楽しみです。

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