「クマムシ類をはじめとしたメイオファウナの系統分類学 」

教員

藤本 心太　助教 FUJIMOTO Shinta mail：shinta.f2[at]yamaguchi-u.ac.jp  （メール送信の際は[at]を@に置き換えて下さい.）

研究内容

　地球の表面には我々を含め多様な姿かたちをした生物が棲息しています。どのような生物がどれほどいるのか、そしてそれら生物がどのような進化的な背景を持っているのか、といったことを特に動物について研究する分野を、動物系統分類学と言います。<br />　本研究室では特に、海の砂のすきまに棲息する肉眼で見えないほど小さな動物（メイオファウナ/メイオベントス）の系統分類学的研究を中心に研究を進めています。研究手法は、フィールドでのサンプル採集、研究室での光学顕微鏡と電子顕微鏡による形態観察、遺伝子の抽出・増幅とデータの比較、の三つが中心です。その体の小ささなどから世界中で研究が進んでいないので、山口県の砂浜で新種候補（未記載種）に出会うかもしれません。そもそも山口県の海にどのようなメイオファウナが棲息しているのか、報告がほとんどなく（確認中）、やることは山積みです。

Selected publications

• 藤本心太（2021）クマムシ類（緩歩動物門）の系統分類学的研究入門．タクサ51: 1–18.
  
  
• Fujimoto S, Yamasaki H, Kimura T, Ohtsuka S, Kristensen RM (2020) A new genus and species of Loricifera (Nanaloricida: Pliciloricidae) from the deep waters of Japan. Marine Biodiversity 50, 103.
  
  
• Fujimoto S, Suzuki AC, Ito M, Tamura T, Tsujimoto M (2020) Marine tardigrades from Lützow‑Holm Bay, East Antarctica with the description of a new species. Polar Biology 43:679–693.