平成29年度　博士後期課程修了　中村一平　さん

・日本ケミコン株式会社 勤務

・武雄高等学校（佐賀県）出身

・学部／平成25年卒業

・博士前期課程／平成27年修了

【高校生へのメッセージ】

私は、平成29年に博士（理学）を取得し、現在は電子部品メーカーで製品のコンデンサーや誘電体の開発研究を行っています。大学に入学する以前の高校時代は、生物と化学が好きで生物化学科に入学しましたが、大学で研究するようになってからは物理にも興味を持ち現在に至っています。博士後期課程の3年間は、決して楽なものではありませんでしたが、研究に没頭しながら学会発表や海外での短期研究留学など充実した時間を過ごせました。

入学前や入学時にはわからないことがたくさんあると思いますが、山口大学の理学部化学分野では必ず想像以上の愉しい学生生活が待っています。私も、理学部で学んだ“物事の本質を知ることの大切さ”を忘れずに、いつか皆さんの手元に届くような製品開発を目指して毎日研究に明け暮れています。みなさんも是非、山口大学理学部の化学分野で“真理”を追究し続け自分の進む道を見つけてください。

平成28年度　博士前期課程修了　上西明穂　さん

・株式会社大阪ソーダ　Ｒ＆Ｄ本部イノベーションセンター 勤務

・雲雀丘学園高等学校(兵庫県宝塚市) 出身

・学部／平成26年卒業

理学部生物・化学科に入学した当初、生物学に興味があった私ですが、大学１年次に化学の専門的な講義を受けたことで化学の面白さに目覚め、２年次に化学コースを選択しました。１年次に生物学と化学共に専門的な講義を受講でき、それぞれ学問の面白さを十分に理解したうえで、コースを選択できるところが生物・化学科の魅力の一つです。また、自然豊かな土地柄のためか、のびのびと研究をさせて貰え、高い専門知識を持つ教授陣から手厚いバックアップも受けました。化学知識をしっかり教えて貰えたので、第一希望の化学系企業で研究員として働く今も、研究の楽しさを感じながら仕事ができています。

平成27年度　博士前期課程修了　貞末圭介　さん

・出光興産株式会社 勤務

・学部／平成25年卒業

【高校生へのメッセージ】

私が山口大学入学し、大学院修了までに感じたことは、どこの大学と比べても研究レベルは劣らないと感じていました。各研究室で行っている内容についても多彩であり、純粋に化学という分野を好んで入学した私にとっては非常に楽しい研究生活を送ることができました。研究の過程でも、行き詰った時には相談のしやすい環境であったのも、学生生活の中では非常に良かった点だと感じています。

就職してから私は、化学とは少し離れた職務を行っています。よく理学部は実学ではないから就職先が限られてしまうなどと考えられがちではありますが、実際に働き出して感じることは全く異なります。職務を進めるうえで重要なことは、学んできた基礎的な学力よりも、どのように遂行するかのプランを立てること、それを実行し考察し、次の職務に生かすことだと感じています。

この力はむしろ実学で結果ありきの学問よりも、基礎的な分野で研究を行う中で答えのない実験に対してトライ＆エラーを経験してきた基礎学問分野出身の人間の方が優れていると考えます。

最後にみなさんへのアドバイスとしては、もし就職先などを考えて理学部化学を懸念することは間違いであると断言します。基礎学問であるからこそ磨かれる考察力は、就職してからも非常に大きな武器となります。

一口に化学といっても、その内容は多岐にわたっており、勉強しても次から次にわからないことが出てきますが、だからこそほかの学問よりも多角的な思考力を付けることができるので、どのような職種であろうとも、活躍できる人材になれる場所だと私は思います。

平成25年度　博士前期課程修了　田中祥平　さん

・化薬アクゾ株式会社　勤務

・山口県立豊浦高等学校　出身

・学部／平成23年卒業

【高校生へのメッセージ】

私は大学院を修了後、外資系化学メーカに入社し、研究員を経て、現在は物流・生産計画業務を担当しております。昨今、グローバル化が進み、特に化学業界は他よりも海外とのやり取りを多く持つ業界だと思います。山口大学では、在学中に英語論文に多く触れることができ、海外での学会発表の経験も積むことができます。社会人となり、海外とコミュニケーションをとれるということは仕事の幅を広げ、将来の選択肢を増やせることができるということを実感しております。これから、大学で学ぶ皆さんには恐れることなく、様々なことに挑戦して頂ければと思います。

【化学コースの魅力】

山口大学の生物・化学科では１年目に生物学と化学の両方の科目を受講し、2年目に興味あるコース（生物学・化学）を自分の意志で自由に選択できます。特に化学コースは様々な専門分野を網羅した教員、中国地方でも有数の研究機器を保有しているため、在学中に触れることのできる化学の範囲が非常に広いです。入学前には漠然としていた目標も、在学中に様々な分野に触れることで、本当に興味が有る事・最終的なゴールを見つけることができると思います。