認定! 世界基準の教育
厳格な審査をパスした全国9校のなかでもトップクラス
世界基準の教育と認証制度
大学の教育内容が最新の世界基準をクリアしているのか客観的な評価が必要です。そこで学科やコースなどのプログラム単位で第三者機関による審査を受けるのが新しいトレンドになっています。こういった審査は医学、看護、獣医など分野ごとに専門機関があり、理学・工学系では「日本技術者教育認定機構(JABEE)(ジャビー)」がこれに相当します。
JABEEはワシントン協定により、その教育要件の実質的同等性が各国から承認されている国際的な質保証制度です。実質的同等性を相互認証しているため、JABEE認定プログラムを修了した学生は、ワシントン協定締結国の技術者教育を受けた学生と同等の技術業務を行うために満たすべき学歴要件を満たすことになります。このため、JABEE修了生は他のワシントン協定締結国の技術士資格を得ることが可能となります。JABEEを修了していなければ他国の技術士資格を得ることはできないので、海外で技術業務を行う際に必要になることがあります。 JABEE地球-資源分野の審査にパスした大学は全国で9校(*1)しかありません。
山口大学理学部地球圏システム科学科(地域環境科学コース)は、2004年にJABEE認定を受けた先進的な学科であり、その後も6年おきの継続審査を着実に合格し続けています。直近では2022年度の継続審査においてオールSの最高評価を頂き、審査委員長から「全国の規範となる優れた教育である」とのコメントを頂戴しました。
6年おきの継続審査以外にも、外部アドバイザリ委員会が毎年開催されており、本学科の教育は常にアップデートされ続けています。「社会ニーズを踏まえた高等教育」と「質の保証」と「国際通用性」という大学改革の大目標が実現されており、まさに21世紀型の大学教育がここにあります。
教育内容と社会からの高い評価
地球圏システム科学科は、詳細で厳格な「卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)」を掲げ、全ての学生が教育到達目標をクリアできるまで徹底して教育を行っています。
本学科の学生の多くは、高校で地学を学んでおらず、岩石も見たことがない、という状態で入学してきます。そのためまずは入門科目を充実させて、基礎からしっかり指導します。そして1年次から野外での実習と専門教育を積み重ねていき、卒論では基礎研究から応用研究までの幅広い分野の先端研究を行います。
授業や実習において学生の理解度が不十分な場合は、所定の水準に達するまで、個別指導、再テスト、レポート再提出が繰り返されます。単位認定はきわめて厳格です。単位の認定根拠はJABEE審査において検証されますので、いい加減に単位が出る事はありません。わかるようになるまでしっかり指導します。
基礎から最先端のレベルまで教育し、地質の専門家として独り立ちできるだけの知識と技能と資質を身につけさせて送り出しています。
全国の地質専門企業へのアンケート調査によれば、約95%の企業が本学科ディプロマ・ポリシーは優れており、今後もこの教育を継続して欲しいと回答しています。そしてその期待は、本学科の教育に対する支援という形で表れています。一部上場の大企業を含む全国60社以上が本学科を毎年支援してくださっています。この支援企業の数は、地球科学分野では全国一位です。
2023年度には本学科の教育活動が認められて、日本応用地質学会から「日本応用地質学会表彰」が授与されました。学術学会が大学の学科を表彰するというのはたいへん異例な事です。これも本学科の教育が優れているという証左です。
国家資格
本学科の地域環境科学コースを卒業すると国家資格「技術士補」を取ることができます。
科学技術を用いた業務を行うには国家三大資格「技術士」が必要です。この資格があれば独立して起業することも可能です。
技術士試験は難関であり、日本技術士会の調査では、最終的に技術士になれるのは平均で40歳代前半となっています。技術士を取得するためには、まず一次試験を合格して技術士補になる必要があります。しかしJABEE認定プログラムの卒業生ならば、一次試験が免除されますので、技術士になれる年齢が平均して10年早まるとの結果が公表されています。これは技術者のキャリアとしては決定的な差になります。
もしも地球科学の専門を活かした職に興味があるのなら、全国で9校のみのJABEE認定校に進学する方が、皆さんの選択肢を広げることになるでしょう。