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身体情報科学

教員:栗原 俊之 講師

人間の身体情報を「物理・情報学」の観点から理解する

私たちが「動く」際には、まず、脳が活動し、心臓が拍動し、筋肉が収縮し、関節周りのトルクが生じ、身体外部へ外力が発揮され、その反力として外部から力を受けます。その一部始終を物理・情報学的視点で探り、身体運動の効率性を追求します。各種アスリートのスポーツ動作から、スポーツ障害の予防・予測、また、高齢者のQOL(Quality of Life)を維持・向上させるための筋力・バランス能力のトレーニング、さらには医療画像を用いた筋腱複合体の特性の定量など、多岐にわたります。

スポーツ・パフォーマンス測定

実際のアスリートのスポーツ動作を測定し、スポーツ・パフォーマンスを向上させるための身体運動の機序を解明することを目的としています。

スポーツ障害の予防・予測

スポーツ障害の発生をある程度予測するためのプロジェクトを立命館大学・大阪大学・東京大学の教員・トレーナーと共同研究で行っています。測定項目は多岐にわたり、運動機能・柔軟性・筋力・動作特性・呼吸機能・感覚機能・視覚機能・栄養摂取状況・主観的機能アンケートなどにより、スポーツ障害の要因を探っています。

医療画像を用いた筋腱複合体の特性の定量

超音波装置やMRI装置などの医療画像を用いると生体内部の組織が画像化でき、画像処理を加えることで、浮腫・腫瘍・腱断裂・筋損傷などの受傷部位を同定できると同時に、組織構造・組織量の定量、血管・血流の定量、代謝物の定量、筋内水分量の変化、組織の弾性(硬さ)の定量などが可能です。これらの情報をスポーツ、医療分野で活用する方策を考えています。

スポーツ×統計、セイバーメトリクス

セイバーメトリクスとは、野球におけるデータを統計学的に分析し、チーム経営や戦略を考える新しい手法の一つです。これを使って、実際にアメリカメジャーリーグでチーム編成を敢行し成功を収めたチームがあります。これに倣って、野球に限らず、多くのスポーツ競技でもスポーツを統計学的に考える方略を考えています。

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