大学の数学に直面して, 高校の数学とは異なる, 思っていたものではない,と困惑する学生さんは多いと思います. 例えば, 微分積分の講義で「連続性」が登場して, 竦むことがあるかも知れません.
岩波文庫 青 924-1 デーデキント著「数について」を開いてみてください.
「微分学が連続的量を取扱うとは、しばしばいわれていることであるが、それにもかかわらずどこにもこの連続性の説明は与えられていないし、微分学の最も厳密な叙述といっても、その証明は基礎を連続性におかず、幾何学的な、または幾何学によって生ぜしめられた表象の意識に多かれ少なかれ訴えるか、またはそれ自身いつになっても純粋に数論的に証明されないような定理に基づいているかのいずれかである。」
(デーデキント著, 河野伊三郎訳 「数について」岩波, 1961, p.9, 10 より抜粋)
デデキントは「連続性」について不満?と決心を述べてから, その考察を述べています.
講義の教科書・参考書の文章に隠れている偉大な先達の苦労を垣間見ながら,数学の勉強を楽しんで頂けたらと思います. (南出)