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夏も近づく 中間試験

今朝, 大学への通学路で歩きながら英語の教科書を読んでいる中学生とすれ違いました. 見た目からして中学1年生だと思います. 車に轢かれないか心配ですが, もうすぐ中間試験なのかなと思いました. 私が高校生のときの英語の先生は, いつも講義にボロボロの英語の辞書を持って来ておられました. ある日, ボロボロの辞書が新品に代わりました. しかも, どう見ても同じ辞書です. 同じ辞書を2冊も買う人がいるのかと不思議に思って,「先生, 辞書が新しくなりましたね. 2冊目ですか?」と聞いてみました. すると, 5冊目だ!失礼な!」と言われて, 仰天しました. 高校生ながら, 勉強というのはこういうものかと思いました.

 語学の達人と言われる粘菌学者の南方熊楠 (1867-1941) の勉強法は「書き写し」でした. イギリス滞在中(1892-1900), 彼は大英博物館で様々な本をノートに書き写しました. そのノートは52冊あるそうです. 新聞でその書き写しノートの写真を見たことがありますが, びっしり字が詰まっていました. それは「ロンドン抜書」と呼ばれています. 嶋本隆光 著「南方熊楠と猫とイスラーム」(京都大学出版会, 2023)に述べられている, 書き写し勉強法について書き写します. (弘法にも筆の誤り, この本には漢字の変換ミスがいくつかあります. 私もよくやります.)

 「このような方法は現代人から見ればまことに時間つぶしの無駄なやり方に見えるが、むしろ現代のようにパソコンに覚えさせた情報をもって情報が管理できたと考える方が不自然である。なぜなら、知識、情報は人間が自身の五感を駆使して自家薬籠中のものとするものであるからだ。」
(嶋本隆光「南方熊楠と猫とイスラーム」p.45-p.46 )

 数理科学科の1年生から多数の中間試験への不安の声を聞きましたが, 是非, 自分でノートに数式をたくさん書いて, 演習問題を解いて, 試験に臨んでほしいと思います. (南出)

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