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数理科学科交流会 随行記

5月23日(土)に, 数理科学科交流会 (ソフトボール, バーベキュー) が行われました. 遅くなりましたが, その報告です.

数理科学科の1年生が前期に履修できる専門科目の講義の数が少ないので, 1年生が数理科学科の学生や教員と交流する機会を設けようと, 昨年度の3月から, 今年度の学生担当の教員, 有志学生たちがこの交流会を計画してくれました. 交流会の数日前の雨が酷かったので, 開かれるかどうか心配でしたが, 23日に無事交流会は開かれました. 会には 60名ほどの学生が集まり, とても賑やかでした. 数理科学科の学生たちが, 学年という仕切りを気にせず交流を深めるきっかけになったのではないかと私は思います. 5名の有志学生の皆さんに感謝します.

この交流会では, およそ60名の学生と数名の教員が4チームに分かれて, ソフトボール4試合を行いました. 私は, 見ていただけですが(参加したら, その後体調不良により休講するのが目に見えています.), 有志学生のさりげない心配りに感心するばかりでした. 勝ち負けではなく, 怪我なく, お互い楽しい交流のために, 様々な工夫がさりげなく行われていました. 野球経験者がその実力を発揮できないルールを設けたり, 審判が正しくはアウト判定なのにセーフと言ったりと. 教員の方々も, 大人げなく年齢による体力の低下に基づくハンデを学生に要求していませんでした (投手のときに, 1ストライクで三振だとか, バッターのときに, 一塁打は三塁打だとか.).

ソフトボールの後は, バーベキューでした. 企画してくれた学生たちの手際の良さに感心するばかりでした. また上級生が1年生に積極的に声をかけていました. これについても私は感心しました. 1年生も数理科学科に溶け込めたのではないでしょうか. 一方, 教員の方はすることが無くなってしまい, 手持無沙汰になってしまいました. 学生同士の友好関係が拡がることを私は期待しています.

肉を食べ過ぎるとなすび婆になるかも知れないと, 私はお伝えしたつもりですが, 学生の皆さんはモリモリ肉食していました. 見ていて地獄に落ちないか本当に心配です. 肉食について, エストニアの犬と猫の話を思い出しました:

昔, 動物はみな仲良く暮らしていましたが, ある時から犬がウサギを殺して食べるようになりました. 犬の行動を他の動物が非難し, 神様に訴えました. 神様は犬に, 肉食を止めるように言ったけれども, 犬は「食べ物がないから肉食は止むを得ない」と反論します. その結果, 犬は「倒れた動物」を食べることを許され, その免状を戴きます. その肉食免状は, 犬の中でも信頼の厚い牧羊犬が預かりました. 牧羊犬が仕事で忙しくなったので, 免状を持って歩くのがだんだんと負担になってきました. そこで, その牧羊犬は免状を親友の猫に預けます. この猫は野良猫でなく人間に飼われていたのだと思います. 免状は家の中の暖炉の上に置かれました. 牧羊犬が外で一生懸命働き, 猫はのんびりと過ごしている間に, ハツカネズミが暖炉の上の肉食免状を噛んでボロボロにしてしまいます. こんな事態になっているとは知らない犬たちは, 林の中で倒れていた馬を見つけて, 「これはおいしそうだ!」と馬を襲って殺して食べてしまいました. 「倒れた動物を食べる事を許可する」という免状の内容を, 他の動物は「死んでいる動物」と理解していました (現代社会で, 規則にないことは何をしても良いと考える人間は大勢います.). 他の動物たちは, 犬の行動を訴え, 犬は有罪になりますが, 「免状には, 倒れた動物の生死については何も言及されていない. 我々は無実だ!」と犬たちは主張します. そこで, 免状を裁判で披露しようとしたが, 免状がありません. ボロボロの免状は家の人に捨てられたものと思われます. 牧羊犬と猫が一生懸命に免状を探しても出てくるはずがありません. そのうち, 真犯人がハツカネズミだとわかり, 猫はハツカネズミを殺して食べてしまいます. この一件により, 犬は猫を敵視するようになったそうです. 現代でも, 犬と犬がすれ違う時にお互い近づくのは, 免状の行方を尋ねているそうです.

この話は, 1895年のカービー著「エストニアの勇者」二巻, 282ページにあるそうです. 現物を確認したわけではなく, 南方熊楠「十二支考」からの孫引きです. レポートや卒業論文(卒論)を書くときは, ちゃんと原典を確認してください. 数学の場合, 証明も確認しないといけません. 私も自分が書いた論文で, ランダウの \( O \) を間違ったことがあります. 恥ずかしい限りです. (南出)

 

参考文献

  • 光永澄道, 梶原 学 「比叡の旅」, 一燈園・燈影舎, 昭和59年. (p.39-41)
  • 南方熊楠 「十二支考 (下)」岩波文庫 青139-2, 岩波書店, 1994. (p.235, p.236)

 

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