山口大学理学部数理科学科では, 在学生の就職に向けて卒業生の講演会を行っています. 遅くなりましたが, 7月28日の講演会の報告です.
- 講演題目: 「教室と数学と私」
~予備校講師から高校教員へ, そして鳥取砂丘でわさびを育てるまで~ - 講師 : 宮脇 進 先生 (鳥取県立八頭高等学校 主幹教諭)
- 日時: 令和8年7月28日(火) 10:30—12:00
- 場所: 理学部14番教室
宮脇先生は, 山口大学入学後, 受験数学と大学での数学との差異に戸惑いながら, 予備校の講師のアルバイトで数学に励まれました. 落語研究会の会長も務められたそうです. 卒業後しばらくは, 予備校の講師を勤められましたが, 「たくさんのものを生み出したが, インプットが少ない」と感じ高校の教員になられたそうです. 講演に参加した学生に向かって,
「自分が10年後にどうなっているか」
今ここで, 議論するように言われました. 講演を聞きに来たのに, 突然議論するように言われた学生たちは戸惑いながらも盛んに議論していました. 他にも, 「教員の仕事で大切なことは何か?」と学生同士で議論するように言われました. 恐らく, 普段, 学生同士でこういうことを議論することはなかったと思います. 「人の考えを聞く」, 「自分の考えを人に伝える」ことを日々で意識してほしいと, 在学生に期待されたのだと思います. 宮脇先生自身は, 教員の仕事で大切なこととして
「目の前にいる人(生徒)のことを考え, 目の前の人のことをわかろうとする」
と述べられました. 私も心に留めていますが, 実践するのは難しいです. また, 宮脇先生は「数学は面白いと生徒に思わせる」ことも大切であると言われました. 「数学好きを作る楽しい授業をしてほしい」とも. 講演を聞いていて, 私の担当する「代数学」の講義はどうだろうか?と不安になってきました. その実践のヒントとして, 宮脇先生は生徒に向かって教員が「私は・・・と思う」と伝えること, 「新しいことに挑戦する」, 「常々勉強する」, それから直ぐに「いいえ」, 「それはダメです」, 「無理ですそんなこと」と言わないことなどを挙げられました. 私自身, 学生の勉強を見ているときに「そんな証明ダメ」とか直ぐに学生に言ってしまいます. 私は気を付けないといけません.
宮脇先生は, 鳥取砂丘でわさびを育てられたそうです. わさびは私の好物なので, 詳しく聞きたかったのですが, 限られた時間ですので聞けませんでした. 子供の頃, わさびの栽培を計画したことがありますし, そうめんにはわさびをたっぷり入れます.
宮脇先生はこうも言われました.
「何の職業に就こうとも, 自分らしくを大切に」
私自身は, 就職氷河期の終わりの方で, 同級生が就職に苦労する姿をたくさん見ました. 中には就職できなかった人もいました. 仕事がないのは辛いです. 人生に大きな影響があります. 数理科学科の学生のみなさんがなるべく苦しまずに人生の礎となる職に就けることを願っています. (南出)
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