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<会場変更>酸化鉄の酸化メカニズム

  • 令和5年8月9日 16:00-17:00
  • 理学部1号館 321地球科学学生実験室

第2回理学部講演会開催のおしらせ (2023年度)

講演者

興野 純(筑波大学生命環境系・准教授)

概要 (講演要旨はこちら)

鉄は,地球大気下の酸化的環境では3価である赤鉄鉱(α-Fe2O3) が最も安定な相である.また,2価と3価の鉄からなる磁鉄鉱(Fe3O4) も地球大気下で存在している.しかし,磁鉄鉱では徐々に2価の鉄が酸化され,中間相である準安定なマグヘマイト(maghemite, γ-Fe2O3)を経て,最終的には赤鉄鉱へ変化する.しかし,磁鉄鉱の酸化過程は未解明な点が多い.これまでの研究では,磁鉄鉱からマグヘマイトへの相転移は物性変化から推察されており,これらの相の結晶構造の連続的な変化や結晶構造内の2価の鉄の拡散を直接観察しているわけではなかった.したがって,本講演では最近我々が行った磁鉄鉱からマグヘマイトへの酸化過程での長距離構造変化,局所構造変化,鉄の価数変化,酸化過程での磁鉄鉱の表面組織の観察などから,磁鉄鉱の詳細な酸化メカニズムについて明らかになったことを紹介する.

問い合わせ先

永嶌
E-mail: nagashim@ (@以降はyamaguchi-u.ac.jp)

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