山口大学理学部サイト   理学部  

四国外帯の斜面災害に関係する地質特徴について

  • 2024年7月30日(火) 15:00-16:00
  • 理学部第3共用セミナー室

第1回理学部講演会のお知らせ (2024年度)

地球圏システム科学科では、下記の内容の講演会を開催いたします。
多数ご参加いただきますよう、宜しくお願い申しあげます。
対面方式で実施します。

 

講演

四国外帯の斜面災害に関係する地質特徴について
(山崎新太郎:京都大学防災研究所 准教授)

 

概要

降水量が多く,大比高の山岳地帯である四国外帯は,国内有数の斜面災害の頻発地である.そこでは特に大規模なマスムーブメントが発生することが知られている.近年発生した豪雨誘因の地質構造を原因とするような大規模崩壊(深層崩壊)に関しては,2つの傾向がある.一つは降雨領域の中で,ある場所(といっても数点)が特異的に,または散発的に崩壊したもの.もう一つは特定領域の中に集中して発生したものである.しかし,実は前者に関しても,過去事例を複数集め,さらに近年実用化された高密度の地形モデルによる地形表現図を観察すると,崩壊が頻発している地質領域が浮かび上がってくる.しかし,この事実に関しては既存の小縮尺の地すべり地形分布図からは十分に読み取ることができず,これまでに十分な注意が払われていない.特定脆弱地帯の存在を明確化することは,災害に対応するための行政の意思決定やハザードマップに組み入れるべき要素であろう.筆者の講演では,特に地質構造が左右する斜面災害の発生場について,事例を挙げて示す.

 

連絡先

創成科学研究科(理・地球)太田岳洋   (5753)

 

Copyright © 山口大学理学部サイト. All Rights Reserved.
TOP