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マルチモダリティ計測技術と構造解析(ジョイントセミナー)

第1回理学部講演会

 『マルチモダリティ計測技術と構造解析』と題した山口大学研究推進体「先端的計測・分析基盤技術の創出」(※1)と「文化・芸術まで科学する物質構造解析研究」(※2)と山口大学理学部 物質構造解析研究会(※3)によるジョイントセミナーが2022年8月29日(月)に開催されました。今回で7回目の開催となりました。

 新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の再拡大という状況下でしたが、今回の第7回ジョイントセミナーは、感染症対策の徹底を行い、対面による現地開催イベントとして開催いたしました。セミナー参加事前登録は50名を超え、当日は当日参加登録者を含む60名を超える参加者(本学の教職員、大学院生、学部生・企業技術者(本学卒業生を含む))が本講演を聴講しました。

 特別講演2件【今清水正彦先生(産業技術総合研究所)・藤井達生先生(岡山大学)と一般ポスター発表21件【企業の発表含む】が行われました。

 今清水先生には、サブテラヘルツ分光法を用いた生体分子の水和構造に関する研究(テラバイオロジー)を最新のデータを踏まえ判り易くお話し頂きました。研究の紹介だけに留まらず、若い科学者へのメッセージとして「生命科学において残された未踏領域とは何か?」「これからの生命科学の展望とは?」についても、熱くお話し頂きました。

 藤井先生には、日本のイメージカラーでもある赤色(ジャパンレッド)の材料のひとつである備中吹屋産の赤色顔料「弁柄(べんがら)」の事例を交えて酸化鉄の化学構造的特徴をご説明頂きました。植物プランクトンにより作られた酸化鉄のリチウムイオン電池電極材料への応用例など、古くて新しい酸化鉄材料の展開を感じることができました。

 一般ポスター公演では、物理化学・分析化学・高分子化学・ソフトマター物理学・化学工学・生物科学・画像情報科学・食品科学などといった幅広い分野からの報告がありました。対面によるポスター発表ということもあり、発表時間終了後も白熱した議論が続いていました。

 3年ぶりとなる対面式による今回のジョイントセミナーは、分野を超えた活発な質疑応答がなされ好評のうちに終了致しました。

(※1)山口大学研究推進体「先端的計測・分析基盤技術の創出」
http://www.analtech.sci.yamaguchi-u.ac.jp/
(※2)山口大学研究推進体「文化・芸術まで科学する物質構造解析研究」
https://ds0n.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~ken-san/gakunai/pj/suisintai.html
(※3)山口大学理学部 物質構造解析研究会

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