• 北長門海岸国定公園「青海島」のジオツーリズム　ジオサイト12の提案
• 著者：今岡照喜　名誉教授

この本は、今岡先生がライフワークとして手がけてきた青海島の地質進化史の集大成であると同時に、自然豊かな青海島の観光ガイドとしても利用できる。日本海の動と静を描いた東山魁夷画伯の「濤声」の舞台はまさにこの青海島であった。今岡先生は30年前に初めてこの地の地質調査に就いた際、「晴れ渡ったある日、青海島の空気を胸一杯に吸い込み、眼前に広がる美しい光景をながめながら、この島を調査できることの幸福感を覚えた」と本書の中で語っている。それほどまでに一人の地質学者を虜にした青海島は、約9000万年前に起こった大規模な火山噴火の様子を克明に記録している唯一無二の場所であった。オールカラーの写真と平易な説明は、青海島の成り立ちと魅力を余すとこなく伝えてくれる。本書は山口大学生協FAVO books、青海島観光汽船のターミナル、長門市総合文化センター（ヒストリアながと）で販売している。是非、手に取ってほしい本である。
A4版、175ページ、オールカラー、定価2,530円（税込）。