2024年5月15~17日に和歌山県民文化会館、和歌山県自治会館、和歌山県日赤会館でレ話6年度砂防学会研究発表会が開催されました。
本学大学院創成科学研究科地球圏生命物質科学系専攻地球科学分野の竹田拓己さんの研究内容およびプレゼンテーションが、優れた調査研究内容の発表であると評価され、若手優秀発表賞を受賞しました。この受賞を励みに、さらに精進して、今後の研究の発展に繋げることを期待します。発表の内容は、以下の通りです。
- 崩壊地における林内降雨に対する土壌水分量の応答
- 竹田拓己さん(博士課程前期1年生)
本発表では、平成30年7月豪雨(西日本豪雨)の際に多数の表層崩壊が発生した山口県岩国市周東町を対象に、崩壊が多発したヒノキ植林幼齢林領域、崩壊が発生しなかったヒノキ植林壮齢林領域、崩壊発生が少なかった広葉樹林領域で、降水量、風向・風速、気温などの気象要素と複数深度での土壌水分量の連続観測、土壌の間隙率や飽和度の測定を行い、これらに基づいた表層崩壊の発生機構の検討結果を報告しています。表層崩壊が発生した地点では、他の地点に比べて降雨時の土壌水分量の増加率に対する減少率が小さいことから、土壌への降雨水の浸透量に対して排水量が小さいことが表層崩壊の発生条件であることを明らかにしました。
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発表会での竹田拓己さん | 竹田拓己さんと表彰状 |