山口市香山公園「うぐいす張りの石畳」
うぐいす張りの石畳
「うぐいす張りの石畳」とは,山口市香山公園の中の毛利家墓所の参道にある石段及び石畳のことです。この石畳の上で拍手や足踏みなどをすると,うぐいすの鳴き声?のような不思議な音が聞こえます。
なぜ不思議な音がする?
なぜ不思議な音がするのか,その原因は石段にあるようです。結論からいうと,あの不思議な音は,石段に反射した音が耳に届いて聞こえるのです。そのメカニズムを図を使って説明しましょう。例えば,石畳の上で石段に向かって遠くから拍手をすると,下図のIのような音波が石段に向かって進みます。
I

石段に到達した音波は石段の一段一段で反射します。そのとき,音波 I が1-4の各石段まで到達する時間が異なります。その結果,R1からR4の反射音波がだんだんと遅れて返ってきます。そのときの時間の遅れは石段の幅によって決まります。

その結果,R1からR4の音波が重なり合って,一つの連続的な音波になります。実際に観測される音波でも連続的な音波が確認できます。この連続的な音波が耳に届くと,私たちには不思議な音に聞こえるわけです。
石段からの距離によって元の拍手の音波と連続的な音波の耳に到達する時間に違いがでるので,不思議な音が効果的に聞こえる場所が存在します。

右端の石段付近でも不思議な音が聞こえますよ。
こんな楽しみ方も
下図のように,石段前の石畳の通路を中心に,左右に同じくらいの距離ほど離れた位置に二人で立ち,お互いに手を叩いてみましょう。自分が叩いたときは不思議な音は聞こえませんが,相手が叩いたときは不思議な音が聞こえてきます。これはちょうど石段のところに鏡を置いたとき,自分には鏡に映った相手の姿は見えますが,自分の姿は自分には見えないのと同じです。

手を叩きながら,石畳付近から二人の距離がだんだんと離れるように歩いてみましょう。聞こえる不思議な音がだんだんと高くなっていきます。これは上図の連続的な音波の波の間隔が狭くなっていくことが原因であると考えられます。
場所
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- 中国道山口IC→国道262号~国道9号
- 中国道小郡IC→国道9号
- 山陽道防府東IC→国道2号~国道262号~国道9号

パンフレットダウンロード(PDF)
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★このパンフレットは2014-2015年に山口大学理学部物理・情報科学科の学生によって実施された研究成果をもとにして作成しました。
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- 小島 佑太(3年)
- 那波 雄平(3年)
- 濱元 一平(3年)
- 岡村 拓海(2年)
- 谷 和真(2年)

監修・問い合わせ先
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山口大学理学部
〒753-8512 山口県山口市吉田1677-1
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