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酒と分析技術

8回理学部講演会

2024年37()に山口大学研究推進体「先端的計測・分析基盤技術の創出」(※1)が主催する第9回研究推進体勉強会を開催しました。(2023年度第8回理学部講演会を兼ねる)

今回の研究推進体勉強会は、対面(オンサイト)とオンラインによるハイブリッド勉強会として実施しました。以下の内容を話題提供頂きました。

講師: 小﨑大輔 先生(高知大学 理工学部・准教授)
演題: 「クロマトの分離機構を組合わせた反応経路解析法の開発から日本酒の新商品開発」
講演概要はコチラ

 

20名を超える参加者が本講演を聴講しました。(オンサイト:6名、オンライン19名【九州(福岡・熊本)・中国(山口・広島)・関西(京都)・北陸(富山)・関東(東京・千葉)】)なかでも、今回の勉強会は、化学・化学工学・農学をはじめとして様々な分野からの学生・研究者・技術者の参加がありました。

小﨑先生の講演では、分離技術としての「クロマトグラフィー」の原理、アルコール発酵における単発酵・単行複発酵・並行複発酵の違いなどの基本的な事項を丁寧に説明して頂き、日本酒に代表される醸造酒製造における発酵過程に生成した種々化学種を液体クロマトグラフィーにより定性・定量的にモニタリングした最新研究成果をご紹介頂きました。「職人の経験」を頼りに造られるのが一般的だった日本酒製造の現場にクロマトグラフィー分析解析データを導入し、如何に酒の品質を向上できるかなどの事業紹介も行って頂きました。また、講演後半からは小﨑先生が学生当時から興味を持っていたエメラルド研究について、手探りの人工エメラルドの合成から、含有する酸化クロム(III)とエメラルドの緑色調との定量的関係を世界で初めて証明するに至った経緯をユーモアたっぷりにお話し頂きました。講演終了後には、酒から宝石まで活発な意見交換が行われ、好評のうちに終了致しました。

 

(※1)山口大学研究推進体「先端的計測・分析基盤技術の創出」

 

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