国立大学法人 山口大学

本学への寄付

「生まれたての活動銀河核ジェットと高密度ガス雲の壮絶な衝突現場」の観測に初めて成功

 

 大学院創成科学研究科の新沼浩太郎教授が参加する、山口大学、工学院大学、 呉工業高等専門学校、 国立天文台、イタリア国立天体物理学研究所、韓国天文研究院、ハーバード大学からなる国際研究チームは、日韓合同VLBI観測網 (KaVA: KVN and VERA Array)を用いた詳細な電波観測を行い、超巨大ブラックホールから吹き出して間もない活動銀河核ジェットが高密度ガス雲に衝突してせき止められるという劇的な現象を捉えることに初めて成功しました。
  本研究成果は、米国科学誌「The Astrophysical Journal Letters(アストロフィジカル・ジャーナル・レターズ)」に、10月11日(現地時間)に公開されました。

研究の詳細はこちら

 


左図: ホットスポットの位置変化。ホットスポットは、およそ1年間、狭い領域に停滞しながら反時計回りに変化する軌跡を描きました(赤点)。2018年以降は、再び南に向かって伝播を始めました(青点)。 
右図:3C84ジェット全体の電波画像。C1と呼ばれる成分は、ジェットを駆動する巨大質量ブラックホールを含むジェット根元部分に相当します。ジェット根元からおよそ4光年の距離にあるホットスポットは、電波ローブの中の明るく輝く部分で、ジェット噴流の先端に位置しています。

 

論文情報

  • 論文名:Morphological transition of the compact radio lobe in 3C84 via the strong jet-cloud collision
  • 著 者:紀基樹(工学院大学/国立天文台), 新沼浩太郎(山口大学), 川勝望(呉工業高等専門学校), 永井洋(国立天文台), G. Giovannini(INAF / Univ.Bologna), M.Orienti(INAF), 輪島清昭(韓国天文研究院), F.D’Ammando(INAF), 秦和弘(国立天文台), M. Giroletti(INAF), M.Gurwell(CfA / Harvard)
  • 掲載誌:The Astrophysical Journal Letters

関連リンク

※以下のリンクは全て、外部サイトに移動します。

TOP