国立大学法人 山口大学

本学への寄付

KDDI山口衛星通信所内の大型電波望遠鏡~山口大学が国際天文観測網の機能強化(山口大学の標記)

 

 山口大学は、KDDI山口衛星通信所(山口市仁保中郷)に設置されている大型電波望遠鏡2台を運用し、電波天文学の最先端の研究を行っています。
 この電波望遠鏡、すなわちパラボナアンテナは、世界的に見ても大口径の34mと32mの大きさがあります。山口局は日本国内に留まらず、東アジアVLBI観測網の主要基地局として、日中韓の国際共同研究の拠点として期待されています。
 この度、山口大学では施設の老朽化に伴う改修として、東アジアVLBI観測網の観測のために必要な水素メーザ原子周波数標準(原子時計)を実装し、観測機能の強化を図ります。
 水素メーザ原子周波数標準の導入により、東アジアVLBI観測網の各局とともに安定した観測を行うことができるようになり、天体のごく弱い電波も検出することが可能となります。これによって国際連携によるブラックホール周辺構造の観測など、多くの研究成果が期待されます。
 山口大学は、学生が自由に使用できる電波望遠鏡を運用することで、天文学の教育研究において世界的にも恵まれた環境にあります。また、この度の改修に併せて、パラボナアンテナに「山口大学」のロゴを標記しました。

注釈

水素メーザ原子周波数標準(原子時計)とは:電波天文学の観測方法のひとつであるVLBI(超長基線電波干渉計)の観測に必要な装置で、1年間で100万分の1秒もずれないという超高精度の時計です。

 

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