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研究紹介

数理科学の研究分野

数理科学には,研究対象や研究手法の違いにより,下記のような研究分野があります。

 

代数系

代数学は“文字”を使って“数”を調べる分野です。例えば、方程式や多項式の話、また素数や素因数分解などの数の話も代数学の分野に入ります。現代数学においては、代数学は幾何学や解析学などの他の数学の分野の研究を支える基礎理論としての役割を担っています。身近な話題としては、角の三等分問題や多面体についての色々な話とも関係しています。また、近年では様々な現象を定式化する際のモデルとして使われるなど、数学だけでなく理学・工学全般の研究における基礎的な道具ともなっています。

 

幾何系

幾何学は”図形”の様子を調べる分野です。ここでいう”図形”は皆さんにとってなじみ深い三角形や球といった目に見えるものに限らず、 4次元や5次元…といった高次元のものも含み、その曲がり具合や穴のあき具合、絡まり具合、それからどんな対称性を持っているか、などを調べています。応用面では、強い建築構造を探したり、タンパク質の形状からその性質を調べたり、CTスキャンの解析といった様々な場面で使われています。

 

解析系

17世紀にニュートン等によって確立された微積分学以来,爆発的な科学の発展の基礎になった分野です。現在もその地位は不動でしょう。普遍化する方向で研究が進む一方では,たとえばある微分方程式の研究が世界中で数え切れないほどの人々に学ばれていることも多く,数理科学の研究方法の多様性と専門性を示しています。

 

情報・応用数学系

現代社会はコンピュータを抜きにしては成り立たなくなりました。数理科学の世界もその活用が図られており,例えば,方程式の解をコンピュータを使って数値的に求め,空気や水の流れなどをシミュレーションしたり,数値実験することもあります。また,情報通信では暗号論や誤り訂正理論といった理論・技術が使われていますが,これらの理論には数論や有限体といった数学の理論が使われています。数学が一体どのようにして応用されるのか,どのように役に立っているのか体感する分野です。そのような境界領域に挑戦してみることも楽しいでしょう。

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