受験生の方
このページでは、ひと・まち未来共創学環の入学試験の情報やカリキュラムについて紹介しています。
ひと・まち未来共創学環 アドミッション・ポリシー
ひと・まち未来共創学環では、人間の心理・行動や地域・コミュニティに対する深い理解力及び数理的素養を含む分析力を基礎として、心の豊かさやまちの豊かさの観点から、ひとや地域の課題を見出し、その課題の解決のためにデジタル技術や AI 技術などを活かすプロセスを提示でき、ひと・まち(コミュニティ)を起点とした新たな価値創出につなげることができる人材の養成を目指します。 そのために、次のような学生の入学を求めています。
求める学生像
[1]ひと・まち未来共創学環における分野横断・文理融合的な学修に必要な基本的な学力がある人
[2]課題の探究に取り組んだ経験があり、そのための基本的な思考力・判断力・表現力を身に付けている人、あるいはそれらを身に付ける意欲がある人
[3]ひとやまちの未来を踏まえ、他者と協働して、地域課題を見出し解決しようとする意欲がある人
入学者選抜の基本方針
山口大学ひと・まち未来共創学環の教育を受けるにふさわしい能力・適性等を備えた入学者を受け入れるために、学力の3要素をふまえて評価する入試を実施します。入試ごとに学力の3要素の中で重視する部分を設定して多様な入試を適切な方法で実施し、多面的・総合的に選抜します。
一般選抜の前期日程では、高等学校で履修した教科の幅広い基礎学力を大学入学共通テストで評価するとともに、本学での学修に適合する知識・技能を重視し、教科試験を中心として学力を測る個別学力試験、出願書類により総合的に審査します。
一般選抜の後期日程では、高等学校で履修した教科の幅広い基礎学力を大学入学共通テストで評価するとともに、本学での学修に適合する知識・技能だけでなく、思考力・判断力・表現力、主体的に学習に取り組む態度・協働性等を幅広く測る面接を個別学力試験として行い、総合的に審査します。
学校推薦型選抜Ⅰ(大学入学共通テストを課さない)では、出願書類、小論文、面接を用いて基礎学力や本学環が求める知識・技能を測るとともに、思考力・判断力・表現力、主体的に学習に取り組む態度・協働性等を評価し、総合的に審査します。
入学試験で重視するポイント
|
基礎的な学力 |
ひと・まち未来共創学環が求める知識・技能 |
思考力・判断力・表現力 |
主体的に学習に取り組む態度・協働性など |
||
一般選抜 |
前期日程 |
大学入学共通テスト |
◎ |
○ |
|
|
教科試験 |
○ |
◎ |
|
|
||
出願書類 |
|
|
◎ |
◎ |
||
後期日程 |
大学入学共通テスト |
◎ |
○ |
|
|
|
面接 |
|
|
◎ |
◎ |
||
学校推薦型選抜Ⅰ |
出願書類 |
◎ |
○ |
|
|
|
小論文 |
○ |
○ |
◎ |
◎ |
||
面接 |
|
|
◎ |
◎ |
◎:強く重視して評価する ○:重視して評価する
大学入学までに身につけておくべき教科・科目等
山口大学ひと・まち未来共創学環における専門教育は高等学校における教育の十分な理解を前提に行われます。
したがって入学するまでに、高等学校における各教科について次のものを身につけておくことが必要です。
1 国語については、基本的な読解力、思考力、表現力
2 地理歴史・公民については、さまざまな社会現象に関する基本的な知識と問題意識
3 数学については、基本的な数学の知識と数学的思考力
4 理科については、自然現象及び科学技術に関する基本的な知識、好奇心、探究心
5 英語については、基本的な読解力、作文力、会話力、聴解力
6 情報については、情報処理または問題解決における基礎的な知識と技能
山口大学の全体のアドミッション・ポリシーは以下からご確認ください。
入学試験情報
募集人員:40名
詳細は、山口大学入試関連情報ページにてご確認ください。
募集人員 | 実施教科・科目等 | ||
大学共通テスト | 個別学力検査等 | ||
学校推薦型入試Ⅰ | 8名 |
ー |
小論文、面接 出願書類:調査書 |
一般選抜入試(前期日程) | 24名 | 6教科8科目または 7教科8科目 |
国語、数学、外国語から1科目 出願書類:志望理由書 |
一般選抜入試(後期日程) | 8名 | 6教科7科目 | 面接 |
出願は、インターネット出願にて行ってください。
イベント・進学説明会情報
ひと・まち未来共創学環オンライン説明会・個別相談
ひと・まち未来共創学環では、定期的にオンライン説明会・個別相談を行っています。興味のある方はぜひご参加ください。
日程が決まりましたら、このページにてお知らせします。
オープンキャンパス
2024年8月9日(金)、10日(土)、山口大学オープンキャンパス2024において、ひと・まち未来共創学環の概要説明、模擬授業や大学生との懇談などを行いました。高校生、保護者の方など多くの方々にご参加いただき、誠にありがとうございました。
来年も多くの皆さまのお越しを心よりお待ちしております。
教育課程の特色
(1)「学部等連係課程」という制度を活用した学部相当の教育課程
ひと・まち未来共創学環は、「学部等連係課程」という制度を活用した学部相当の教育課程です。教育学部、経済学部、国際総合科学部、人文学部といった複数学部の専門科目を受講することができます。
(2)分野横断・文理融合的な学びとプログラム制による専門的な学び
様々な学部の様々な専門分野の教員による、分野横断・文理融合的な教育を行います。
1~3年次にかけて、心理学・行動科学、経済学・経営学、社会学、地域学、データサイエンス、デジタル技術・AI技術とその活用等の基礎を「学環基盤科目」の履修を通して共通で学びます。
2年次以降は、「ひと・まち共創心理系プログラム」と「ひと・まち共創社会系プログラム」に分かれ、心理系(心理学、行動科学等)と社会系(経済学・経営学、社会学等)の専門科目を深く学ぶことができます。
このように、ひと・まち未来共創学環では、分野横断・文理融合的な幅広い知識・技能を身に付けるとともに、その中で重きをおいた分野の専門知識・技能を、より深く身に付けることができます。
(3)課題重視型カリキュラム
1年次から地域課題を意識して大学での学びを行い、2年次には、実際に地域社会に出て地域課題に触れてみる「DXによる地域課題解決(PBL)入門」に、3年次には、1年かけて「DXによる地域課題解決(PBL)Ⅰ・Ⅱ」に全員が取り組むことで、大学での学びを実際の地域課題の発見・解決に活かす実践的な学修を行います。この経験を基に4年次では地域課題の解決や新たな価値創出に資する研究テーマを設定し、卒業研究としてまとめます。
(4)充実した修学支援体制
分野横断型、課題解決型のプログラムを実現するために、1年次から修学支援教員(チューター)を配置します。修学支援教員(チューター)は担任の先生のような存在で学生一人ひとりの興味関心、解決したい課題、希望する進路に沿ったきめ細やかな学修指導を行います。
(5)SPARC教育プログラム
文部科学省地域活性化人材育成事業(SPARC)の採択を受けて、「文系DX人材」に必要な資質・能力を身に付けるための「SPARC教育プログラム」が構築されました。ひと・まち未来共創学環の必修授業の単位を修得することで「SPARC教育プログラム」を修了することができます。
(6)公認心理師について
ひと・まち未来共創学環では、公認心理師となるために必要な学部のカリキュラムに対応しています。
※一部、受講人数に制限のある授業があります。
ひと・まち未来共創学環カリキュラム・ポリシー(CP)
養成する人材像を踏まえ、学生がディプロマ・ポリシーを満たすために、教育課程・教育内容、教育方法及び学修成果の評価についての方針を以下のとおり定めます。
1.教育課程・教育内容
ひと・まち未来共創学環の教育課程は、共通教育科目(教養コア科目、英語科目、一般教養科目、その他)及び専門科目から構成されます。
ひと・まち未来共創学環の専門科目は、学環基盤科目(数理的素養、デザイン思考・コミュニケーション、心理学・行動科学、経済学・経営学、社会学、地域学、デジタル技術・AI技術活用力の科目群)、プログラム専門科目(学環基盤科目を修得した上で実施される心理学・行動科学系科目群、社会科学系科目群)、課題解決科目(PBLの科目群)、卒業研究によって構成されます。
1年次に「共通教育科目」により、幅広い基礎教養と思考法(分野横断的思考力)を学ぶことで、物事を俯瞰(メタ)的に捉え分野横断的に思考する基礎的能力を育成します。[(DP1-1:分野横断的知識・理解)]
1年次から2年次には「学環基盤科目(数理的素養)」の科目(「データ科学のための基礎数学」、「データ科学のための発展数学」、「統計学概論」、「心理統計学演習(心理学統計法)」、「統計学演習」を配置し、ひとや地域を対象とした定量的な分析をするために必要となる数理的素養を養います。[DP1-2:数理的素養]
1年次には共通教育科目の英語科目(「英語Ia/IIa, Ib/IIb」、「英会話Ia/IIa, Ib/IIb」)及び1年次から3年次に履修する「デザイン思考・コミュニケーションに係る学環基盤科目」(「コミュニケーション概論」、「デザイン思考論」、「デザイン演習」、「カウンセリングマインド論」、「多文化共生とコミュニケーション」、「心理学的支援法」)を配置し、デザイン思考の基礎及びコミュニケーションについて学ぶことで、様々な視点から物事を捉える力を育成します。[DP1-3:デザイン思考・コミュニケーション能力]
1年次から2年次には「学環基盤科目(心理学・行動科学系)」(「人間行動科学入門(心理学概論)」、「行動科学概論」、「知覚・認知心理学I」、「社会心理学(社会・集団・家族心理学)」、「産業・組織とひとづくりの心理学(産業・組織心理学)」)を配置し、心理学や行動科学の知識を活用して地域社会(ひと・まち)の中での人の心の状態や行動について論理的に考える基礎的な力を育成します。
その後、2年次から3年次には「心理学・行動科学系プログラム専門科目」(「障害と社会の多様性の心理学(障害者・障害児心理学)」、「健康と福祉の心理学(健康・医療心理学)」、「地域福祉と支援サービスの心理学(福祉心理学)」、「次世代育成と教育の心理学(教育・学校心理学)」、「安心・安全なまちづくりの心理学(司法・犯罪心理学)」、「発達心理学」、「臨床心理学概論」等)を配置し、育成した能力をさらに強化します。[DP2-1:心理・行動科学的素養]
1年次には「共通教育科目」の一部の科目(「山口と世界」、「社会学」、「経済と法1・2・3」)及び1年次から2年次に配置する「学環基盤科目(経済学・経営学、社会学、地域学)」(「経済学概論」、「経営学概論」、「ミクロ経済学Ⅰ」、「マクロ経済学Ⅰ」、「経営学総論」、「経営組織論」、「経営管理論」、「経営戦略論」、「地域文化論」、「地域学」、「コミュニティデザイン論」、「社会学概論」、「社会調査法Ⅰ(質的調査)」、「社会調査法Ⅱ(量的調査)」を配置し、経済学・経営学、社会学、地域学の知識を活用して地域社会(ひと・まち)の状況を量的、質的に分析する基礎的能力を育成します。
その後、2年次から3年次に配置する「プログラム専門科目(社会科学系科目群)」(「ミクロ経済学Ⅱ」、「マクロ経済学Ⅱ」、「計量経済学」、「財政学」、「公共政策論」、「地域経済論」、「観光政策概論」、「観光経済学」、「地域企業経営論」、「中小企業経営論」、「会計学1及び2」、「マーケティング論」、「観光マーケティング論」、「ヘルスツーリズム論」、「現代社会学概論(基礎理論)」、「現社会学概論(社会調査)」等)により、育成した能力をさらに充実させます。[DP2-2:社会科学的素養]
1年次には共通教育科目「データ科学と社会Ⅰ・Ⅱ」、1年次から3年次には「学環基盤科目(デジタル技術・AI技術活用力)」(「人工知能概論」、「人工知能演習」、「データサイエンス概論」、「データサイエンス演習」、「DX概論」、「情報科学概論」、「情報通信ネットワーク論」、「情報処理言語Ⅰ・Ⅱ」等)を講義、演習、実習を組み合わせて順次配置することで、デジタル技術やAI技術の概要を理解するとともに、これらの技術を課題解決のためにどのように活用したらよいか提案できる力を育成します。[DP2-3:デジタル技術・AI技術活用力]
2年次から3年次には「課題解決科目」(「DXによる地域課題解決(PBL)入門」、「DXによる地域課題解決(PBL)Ⅰ・Ⅱ」、「プロジェクトマネジメント論」)を配置し、心理・行動科学的素養、社会科学的素養、デジタル技術・AI技術を活用し、地域社会(ひと・まち)の問題解決につなげることができる力を養います。[DP2-4:問題解決力]
3年次後期に「研究演習」、4年次に「卒業研究」を配置し、研究テーマを設定し、学生がそれまでに身に付けた能力を活用して探究する学習の経験を通して、心理・行動科学的素養、社会科学的素養、デジタル技術・AI技術を活用しながら、他者と協働し、地域社会(ひと・まち)の価値創出につなげることができる力を育成します。[DP3:自律・協働する力と物事をかたちにする力]
2.教育方法
講義・演習・実習等の授業では、ディスカッション、グループワーク、プレゼンテーション等の方法を用いて実施します。
「学環基盤科目(数理的素養及びデジタル技術・AI技術活用力)」のうち、少なくとも必修科目については、学生の授業理解度や基礎的能力を高めるため、講義と演習を組み合わせて実施します。
修得した知識・技能を自ら活用できる人材を育成するために、地域社会における課題解決の実践に取り組むプロジェクト型学習に力を入れ、企業等のパートナーとともに指導を行います。
他者と協働する力を育むために、グループワーク、課題探求型学習、少人数教育を取り入れた授業を行います。
プログラム専門科目については、心理学・行動科学系科目群の科目に重きを置いて履修する「ひと・まち共創心理系プログラム」、社会科学系科目群の科目に重きを置いて履修する「ひと・まち共創社会系プログラム」のいずれかを2年次に選択し、履修します。
卒業研究の指導に関しては、指導教員がきめ細かく指導します。また必要に応じて副指導教員や他の教員がサポートします。
履修については、修学支援体制を整備し、学生が目指すキャリアや取り組む地域課題を踏まえた適切な科目の履修となるよう、教員が指導・助言します。
3.学修成果の評価
講義及び演習系の科目は、科目ごとに設定された評価方法に従って、試験・レポート・プレゼンテーション・授業や演習に取り組む姿勢を公正かつ厳格に評価します。また、卒業研究(卒業論文)は、論文審査、口述試験により評価を実施します。
4年間の学修成果は修得単位数等によって、総括的に評価します。