山口大学 中高温微生物研究センター

社会実装への取組み

社会実装・社会還元に向けた取組み

「社会実装、社会還元」は本センターの大きな使命であり、センター規則第2条で目的として規定している

発酵微生物部門

耐熱性発酵微生物の利用を重要課題としており、耐熱性および耐熱化発酵微生物の分離と育種、それらを利用した高温・ロバスト(酢酸・エタノール・アミノ酸)発酵系の開発を行う。

ロバスト化した安定生産菌株の確立による微生物産業の革新:石油化学からバイオ化学への真の転換を可能にする頼れるバイオの確立

環境微生物部門

環境浄化を重要な課題としており、感染土壌・排水・排ガス・消化汚泥・廃棄バイオマスの処理・浄化、その処理プロセスを利用した有用バイオ燃料(水素・メタン・エタノール・バイオディーゼル)の生産法の確立を行う。

環境浄化は地方行政・社会的安全への貢献、バイオ燃料生産は新規産業の展開への貢献

病原微生物部門

感染症阻止を重要な課題としており、その原因となるウイルス・細菌・原虫の分離に加え、それらの血清診断法の確立、それらの媒介に係る(節足)動物の疫学調査に基づく感染ルートの解明を行う。

公衆衛生・社会的安心の実現に貢献、診断法の確立は産業とも関連

中高温微生物センターの社会的要請とその目指すもの

高温発酵技術の社会実装に向けた取り組み

スケールアップ~実験室サイズから,より大きなタンクでの発酵試験

環境微生物を利用した廃棄物処理による社会実装の取組み

1)極限環境藻類を利用した廃棄物からの有価金属の回収

藻類のいくつかが、レアアースを細胞外に付着させ、高効率で金属を回収出来ることが分かってきた。廃棄物を溶解させた強酸性溶液内で藻類を培養して有価金属の回収を試みると共に、バイオマス生産も行うことができる可能性がある。


2)油脂蓄積藻類を用いた生活排水高度処理・エネルギー生産技術(県内企業との産学連携)


人獣共通感染症克服のための制御及び対策に基づく社会実装の取組み

1)節足動物媒介感染症の伝播阻止による「公衆衛生・社会不安の除去」に向けた活動


2)酵母を用いた多種類のウイルスタンパク質の安価な製造法とウイルス検査薬の開発

これまで分解されて生産できなかったHBsLの生産に成功した。この生産系は、他のウイルスタンパク質の生産にも応用でき、培養生産工程の開発は十分に進めることができた。また、酵母の自立的破砕にも成功した。今後、タンパク質の抽出、精製工程の技術課題に着手し、検査薬を含むバイオ医薬品の製造システムの確立を目指す。

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