1. HOME
  2. お知らせ一覧
  3. 植込型補助人工心臓(VAD)管理施設認定を取得! 山口県内でVAD管理ができるようになりました!

2025.03.19 植込型補助人工心臓(VAD)管理施設認定を取得! 山口県内でVAD管理ができるようになりました!

2024年11月1日、山口大学医学部附属病院は、植込型補助人工心臓(Ventricular assist device; VAD)の管理においてVAD協議会の認定を取得しました。

心疾患による死亡が年々増加している現代において、慢性心不全の治療がますます重要視されています。近年では、薬物療法に加えて、僧帽弁クリップによる治療、両心室(すなわち左心室と右心室)のペーシング治療などの非薬物療法も積極的に行われております。これらの治療を施しても改善の乏しい状態、すなわち重症心不全に対しては、植込型補助人工心臓(Ventricular assist device; VAD)や心臓移植による治療も適応となりえます。
2021年、日本循環器学会は『重症心不全に対する植込み型補助人工心臓治療ガイドライン』を改訂しました。従来、VAD治療は心臓移植を前提とした橋渡し治療 (Bridge to transplantation; BTT)として位置づけられていました。しかし、新しいガイドラインでは、心臓移植を行わずにVAD治療のみで治療を完結させる長期在宅補助人工心臓治療(Destination therapy; DT)が注目され、同年4月30日に保険収載されました。この改訂と保険収載により、患者さんは心臓移植を待たずに、VAD治療のみで生活の質を維持しながら長期的に治療を受けることができるようになりました。
VAD治療は、患者さん本人だけでなく、ケアギバー (患者支援者)にも大きな負担がかかる治療です。VAD治療を行える施設は限られており、山口県から最も近い施設では九州大学病院、次に岡山大学病院、遠い施設では大阪大学医学部附属病院や国立循環器病研究センターとなっています。VAD治療後は、植込みを実施した施設への定期的な通院や、場合によっては移住が必要となるほか、緊急時にはその施設へのケアギバーの同行が求められることもありました。

このたびの認定取得により、植込みはこれまで通り県外の施設となりますが、植込み後の管理を山口大学医学部附属病院で行えるようになり、これまでの居住地からの通院や日常管理などの負担が軽減され、トラブル発生時の対応がより迅速に行えるようになりました。

詳しくはこちらをご覧ください。

ページトップ