山口大学医学部 大学院医学系研究科・医学部

【研究成果】FGFR2遺伝子異常を持つ進行胆道がんに対する新たな初回治療の有効性を実証―国際共同第III相試験(FIGHT-302)の成果が『Journal of Clinical Oncology』誌に掲載―

 山口大学医学部附属病院 腫瘍センターの井岡達也診療教授らの国際共同研究グループは、胆道がんの中でも、がん細胞の成長・増殖の鍵となる 「FGFR2」という遺伝子に異常を持つ患者さんを対象に、新たな飲み薬「ペミガチニブ」を最初の治療として用いる国際共同臨床試験を実施しました。
 その結果、従来の抗がん剤治療に比べて「がんが進行しない期間」が長く(8.3か月 対 6.8か月)、さらに「がんが縮小した患者さんの割合」も大幅に高い(47% 対 15%)ことが分かりました。副作用の多くは軽度で適切に管理可能であり、まれな遺伝子異常を持つ胆道がん患者さんにとって有効な治療の選択肢を新たに示す意義深い結果となりました。
 さらに本試験では、薬の効果でがんが小さくなったことで、本来は手術ができなかった患者さん5名が手術切除可能になるなど、難治性がん治療の未来を切り拓く画期的な成果が得られました。

 本研究の成果は、世界中の腫瘍内科医が治療方針を決める際に最も信頼する学術誌のひとつである『Journal of Clinical Oncology(JCO)』に掲載されました。


論文タイトルと著者

  • 論文タイトル: Pemigatinib for Unresectable or Metastatic Cholangiocarcinoma With Fibroblast Growth Factor Receptor-2 Rearrangement: Results From the Phase III FIGHT-302 Trial
  • 著者: Tanios S. Bekaii-Saab, Davide Melisi, Hanneke Wilmink, Carlo Garufi, Nguyen Tran, Giampaolo Tortora, Filippo De Braud, Jan-Erik Frodin, Sara Lonardi, Emily Lin, Hani Babiker, Bruce Lin, Lorenzo Fornaro, Andrés Muñoz Martín, John Bridgewater, Jennifer J. Knox, Judith De Vos-Geelen, Martin Scott-Brown, Luisa Veronese, Sonia Ioannidis, Aidan Gilmartin, John E. Janik, Yufei Guo, Junji Furuse, Tatsuya Ioka, Lorenza Rimassa, Arndt Vogel
  • 掲載誌: Journal of Clinical Oncology
  • 掲載日(Online): 2026年6月1日
  • DOI: 10.1200/JCO-26-00788


お問い合わせ先

<研究に関すること>
山口大学医学部附属病院腫瘍センター
センター長 井岡 達也
E-mail:ioka64t@(アドレス@以下→yamaguchi-u.ac.jp)

<報道に関すること>
山口大学医学部総務課広報・国際係
Tel:0836-22-2009
E-mail:me268@(アドレス@以下→yamaguchi-u.ac.jp)

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